高速道路で故障車が多い理由とは?点検不足だけではない見落としがちな要因を解説

車、高速道路

高速道路で渋滞情報を見ると、意外と多く目にする「故障車」。なぜ一般道に比べて高速道路では故障が起きやすいと感じるのでしょうか。実はそこには運転環境や車両の使用状況、ドライバーの意識など、さまざまな要因が関係しています。

高速走行による負荷の蓄積

高速道路では長時間にわたり高回転・高速度での走行が続くため、エンジン・トランスミッション・ブレーキ・タイヤなど、あらゆる部品に通常よりも大きな負荷がかかります。

とくに夏場はエンジンオイルの劣化や冷却系統のトラブルが起きやすく、オーバーヒートによる故障事例も散見されます。メンテナンスを怠っていると、突発的な不具合に繋がるリスクが高まるのです。

長距離移動による点検抜け

遠出をする際、つい「いつも通りだから大丈夫」と油断して点検を省略するケースがあります。バッテリーの電圧低下、タイヤの空気圧不足、冷却水やオイルの減少などは、長距離走行で一気に症状が悪化する可能性があります。

たとえば、ゴールデンウィークやお盆の帰省時にバッテリー上がりやパンクで停車する車両が増えるのは、こうした点検不足が原因である場合がほとんどです。

交通量が多いことで「目立つ」

高速道路では流れがスムーズな分、1台でも停車していると大きな影響を与えます。渋滞情報やカーナビアプリにも反映されやすく、「故障車が多い」と印象づけられやすいという側面もあります。

実際の発生件数は一般道と比べて突出しているわけではないものの、高速道路ではトラブル時の「目立ち方」が大きいため、印象に残りやすいのです。

高齢車や過走行車の比率

古い車や10万km以上走っている車は、高速走行時の振動や熱で部品が突然壊れることがあります。とくに経年劣化したラジエーターやホース類、ファンベルトなどは、高速走行中に切れると走行不能になる危険があります。

定期的に点検していない車両にとって、高速道路は車の「健康診断」を受けているような状況とも言えます。

事前準備とメンテナンスがカギ

高速道路を走る前には、以下の点を最低限チェックしましょう。

  • タイヤの空気圧と残り溝
  • バッテリーの電圧
  • 冷却水・エンジンオイルの量と状態
  • スペアタイヤやジャッキなどの装備確認

JAFの出動要因でも、タイヤのバーストやバッテリー上がりが常に上位を占めていることからも、予防可能な故障が多いことが分かります。

まとめ:高速道路の故障は「突然」ではなく「必然」

高速道路での故障車が多いのは、単なる点検不足や運だけでなく、走行環境や車両特性、ユーザーの準備不足が複合的に影響しています。定期点検と少しの注意が、重大なトラブルを防ぐカギとなります。

「まさか自分が」と思わず、少し余裕を持って車を見直すことが、安全で快適な高速ドライブの第一歩です。

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