サウジアラビアで注目を集める高速鉄道プロジェクトについて、既に運行中の「ハラマイン高速鉄道」と、今後の延伸計画「ランドブリッジ(Jeddah–Riyadh)」を交えながら最新の進捗をご紹介します。
ハラマイン高速鉄道とは?
メッカとマディーナを結ぶ全長約449kmの高速鉄道で、2018年10月に開業しました。最高速度300km/hで、所要時間は約2時間、年間利用者は2023年に約697万人に上りました:contentReference[oaicite:0]{index=0}。
この路線はモダンかつ宗教的要所を結ぶため、観光・宗教巡礼の需要を支える重要な交通インフラとされています:contentReference[oaicite:1]{index=1}。
建設の経緯と技術的特徴
2009年に着工し、6年程度の工期を経て2018年に完成しました。スペイン・サウジ連合による建設体制で、タルゴ社製列車36編成が導入されるなど、国際協力のもとに実現されたプロジェクトです:contentReference[oaicite:2]{index=2}。
電化方式は25 kV/60 Hzで、インベンシス社の完全自動列車制御ETCS Level 2が導入されるなど、安全・高速運行に対応しています:contentReference[oaicite:3]{index=3}。
ランドブリッジ計画(ジェッダ〜リヤド)の現状
ジェッダと首都リヤドを結ぶ全長約950kmの「ランドブリッジ」構想は、貨物メインですが旅客対応も視野にあります。2024年にダンマーム〜ジュベイル間が開通したほか、全体計画はVision 2030のロジスティクス強化施策の一環です:contentReference[oaicite:4]{index=4}。
現在は計画段階で、調査・設計が進行中。建設がスタートすれば、中東域内での高速鉄道ネットワーク拡充につながります。
今後の展望と課題
ハラマイン線は実績と利便性の面で成功を収めていますが、ランドブリッジ構想は未着工のため、今後の資金調達やルート選定、環境対策などが鍵となります。
また、リヤド〜ジェッダ間の高速旅客鉄道計画については、長期的構想にとどまっているものの、将来的には実現の可能性も十分にあります:contentReference[oaicite:5]{index=5}。
まとめ
・ハラマイン高速鉄道は2018年開業、約449km、300km/h走行で信頼性が高く、年間利用者約700万人規模。
・ランドブリッジはジェッダ〜リヤド間950kmの貨客兼用構想で、現在は調査・設計段階。
・Vision 2030に沿った交通インフラ整備の一環として、今後の進展に注目です。


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