遊園地でスリルを楽しむジェットコースターと、空の旅を支える飛行機。どちらも上昇するシーンがありますが、実は上る角度には明確な違いがあります。
ジェットコースターの上昇角度とは?
ジェットコースターの最初の上り坂は、最大で45度から50度程度が一般的です。中には、垂直(90度)に近い特殊な設計のものもありますが、通常のコースターでは30〜40度前後が平均的です。
この角度は、チェーンリフトなどの機械によってゆっくりと引き上げられる構造になっているため、比較的急な傾斜でも問題なく設計できます。
飛行機の離陸・上昇角度
一方、旅客機の離陸時の上昇角度はおおよそ10〜20度程度とされています。飛行機は揚力を使って空気中を滑るように飛ぶため、急角度での上昇は空力的にも安全面でも制限があります。
たとえばボーイング737などの中型機では、およそ13〜18度の上昇角が多く見られます。戦闘機などはこれよりも急な角度で上昇可能ですが、それでも通常のジェットコースターよりは緩やかです。
視覚的な印象の違い
飛行機の上昇は、機内から見ると斜めに感じるだけで、実際には緩やかな傾斜です。これに対して、ジェットコースターの上り坂は視界にレールが入り、真上に近い角度に感じられるため「急な上り」という印象が強くなります。
また、飛行機は重力を感じにくい速度と姿勢変化で上昇するため、実際よりも緩やかに感じる傾向があります。
角度比較の実例
例として、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンの「ハリウッド・ドリーム・ザ・ライド」では、約40度の上昇角を持っています。一方、ANAのボーイング787が離陸後に採用する上昇角はおよそ15度。
数字だけで見れば、ジェットコースターの方が圧倒的に角度が急です。
なぜこの違いが生まれるのか?
飛行機は「飛行性能と燃料効率」「乗客の安全と快適性」が最優先です。そのため、急な角度での上昇は避ける設計になります。
対してジェットコースターは、「スリル」や「一気に高低差を演出する」ために、急な上昇でも問題ない構造になっています。
まとめ
結論として、上昇角度が急なのは圧倒的にジェットコースターです。一般的な角度の違いだけでなく、設計思想や乗り物の目的そのものが異なるため、体感としてもコースターの方が「急」に感じられるのです。
もし物理的な数字で気になった方は、飛行機が10〜20度、ジェットコースターが30〜50度以上と覚えておくと良いでしょう。


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