バスの終点アナウンスが降車後に流れる理由とは？よくある仕組みと実例を解説

バスに乗車した際、終点に到着してドアが閉まった後に「次は終点〇〇〜」というアナウンスが流れた経験がある方も多いのではないでしょうか。この現象はトラブルではなく、バス運行の仕組みによるもので、全国で見られる一般的な現象です。本記事ではその理由や仕組み、実際の例をご紹介します。

なぜ終点到着後にアナウンスが流れるのか

バスのアナウンスは多くの場合、自動音声システムによって制御されています。GPSやステップカウンターによって位置や停車状況を認識し、あらかじめ設定されたタイミングで自動的に再生されるため、必ずしも運転士の手動による操作ではありません。

終点で乗客がすべて降りた後、ドアが閉まった時点を「出発扱い」と誤認識することがあり、そのタイミングで次のアナウンスが自動的に流れてしまうことがあります。これはシステム上の仕様であり、特に異常ではありません。

例えば都営バスや東急バス、京阪バスなどでは、終点停車中に降車完了後、ドアが閉まると「次は◯◯です」と再生される例が報告されています。これは、折返し運行の直前準備や回送時に自動音声が作動してしまうためです。

観光地を結ぶ長距離バスなどでも、終点の降車時に車内の乗務員が下車準備をする間に、自動音声だけが先に進行してしまうことがあります。利用者にはやや混乱を招く場面かもしれませんが、仕様上の問題で故障ではありません。

バスのアナウンスシステムは主に次の要素で動作しています。

このため、終点においてもドアが閉まった瞬間に「次の停留所」と誤認して音声が流れる現象が起きます。

乗客としてこの現象を聞いた際には驚くかもしれませんが、特に気にする必要はありません。すでに停車していてドアが開いた後のアナウンスであれば、以降の移動は運行管理上の回送や折返しの準備に過ぎません。

仮に乗り過ごしが心配な場合は、乗車時に行先表示板や運転士の案内を再確認することで、安心して乗車できます。

終点でのアナウンスがドア閉後に再生される現象は、バスの自動音声システムによるものであり、全国各地で見られる一般的なものです。

驚く必要はなく、システム上の制御タイミングによるものであるため、安心して利用しましょう。今後バスを利用する際には、音声案内に加えて表示装置や運転士の案内も確認することが安心のポイントです。