タクシー乗車時、すでに置かれていた現金を自分たちの支払いに充ててしまった場合、どう対処すべきなのでしょうか。特に酔っていたり、記憶が曖昧なときは後から心配になることもあります。本記事では、よくあるシチュエーションと対処方法について解説します。
よくある「前の乗客の取り忘れ現金」
タクシーでは、前の乗客が釣り銭や現金を受け取らずに下車してしまうことがあります。この現金が支払いトレーに残されているケースはまれに発生しています。
こうした現金は原則として「遺失物」として扱われ、タクシー会社の乗務員が管理・報告する義務があります。
誤って他人の現金で支払った場合の法的扱い
善意であっても他人の財物を使ってしまうと「占有離脱物横領罪」に該当する可能性があります。ただし、本人に悪意がない・事情を把握していない場合、処罰の対象になることはほとんどありません。
問題なのは、その事実を知ったあとも対応を取らない場合です。可能な限り誠意ある行動が求められます。
対応策:できることを整理
- 記憶を頼りにタクシー会社名を思い出す(レシートや移動履歴、乗降場所など)
- 地元のタクシー協会に連絡して該当する会社を絞る
- 防犯カメラやGPS履歴のある配車アプリ(GOやDiDiなど)を利用していれば、アプリ内履歴から会社に連絡可能
いずれも難しい場合でも、警察に遺失物扱いとして事情を伝えることも一つの手段です。
事後のトラブルを防ぐために
今後のためにも、乗車時に支払いトレーやメーターをよく確認し、前の乗客のものと思われる現金があった場合はその場で運転手に申告する習慣をつけるのが望ましいです。
酔っているときは誰か一人が会計係を担うなど、事前の役割分担も有効です。
実際にあった事例とその教訓
「酔っていたためレシートも受け取らず、翌朝になってから思い出して焦った」と話す20代男性は、最寄りの交番に事情を伝えて相談。結局タクシー会社も特定できず、支払い不足となった可能性を警察経由で報告書に記録しました。
このように、たとえ特定できなくても、申し出ることで誠意を示すことができます。
まとめ
タクシーで前の乗客の取り忘れたお金を誤って支払いに使ってしまった場合、法的にはグレーでも、誠実な対応が鍵になります。状況を思い出せる限り記録し、警察やタクシー会社に相談するのが最も望ましい対処です。今後同じことを防ぐためにも、乗車時には注意を払うことを心がけましょう。


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