高速道路を走行中、「ゆずり車線」を高速で走り抜ける車に驚いた経験はありませんか?特に渋滞時にスイスイ進んでいく様子を見ると「ズルいのでは?」と感じる人も少なくないでしょう。今回は、ゆずり車線の本来の目的と、法的な観点からその利用法を詳しく解説します。
ゆずり車線とは?本来の設置目的
ゆずり車線は、登坂路などで速度差のある車両がスムーズに通行できるように設けられた車線です。主に追い越される側の車両が一時的に左側に寄り、後続車の通行を妨げないために設けられています。
そのため、「走行車線の一種」として扱われ、特別な速度制限があるわけではありませんが、周囲の状況を見ながら譲り合って使うことが基本となります。
ゆずり車線を100kmで走るのは違反か?
結論から言うと、制限速度内であればゆずり車線を100km/hで走行すること自体は違法ではありません。ただし、注意すべき点があります。
- ゆずり車線は短い距離しかないため、無理な追い越しや急な車線変更は非常に危険
- ゆずり車線終了時の合流で事故が発生しやすいため、安全確認が最重要
- 前後に速度標識があれば、それを超える速度は当然違反になる
覆面パトカーがいた場合、速度超過・危険運転と判断されると取り締まりの対象になります。
なぜ他の車はゆずり車線を使わないのか?
渋滞時、特に都市部では「ゆずり車線=そのまま進んでも最終的には合流して戻る」ため、効率が悪いと判断されるケースもあります。
また、マナーとして「列に並ぶべき」と感じる人が多く、使うのを遠慮する心理も影響しています。
ゆずり車線でのスマートな走行例
実際の運用例として、関越道の登坂区間ではトラックが左側に入り、後続車をスムーズに通すシーンがよく見られます。これは交通の流れを保つ好例です。
一方、渋滞中に100kmで突っ切り、無理に合流するような車は、他の車の進行を妨げたり事故を誘発する可能性があるため、結果的に「ズルい」と感じられる原因になります。
もし取り締まり対象になったらどうなる?
ゆずり車線での速度超過(例:100km/hでも制限が80km/hだった場合)や、急な割り込み・進路変更は道路交通法違反となり、警告や反則金の対象になります。
覆面パトカーがいた場合は、特に合流直前の挙動に注視されやすいです。前方の車にブレーキを踏ませるような無理な合流は危険運転として扱われかねません。
まとめ|ゆずり車線の正しい使い方とマナー
ゆずり車線は、追い越しをスムーズにするための便利な仕組みですが、安全とマナーを守ることが大前提です。
- 100km/h走行は速度制限を守っていれば基本的に合法
- 危険な合流や無理な割り込みは絶対に避ける
- 交通の流れをスムーズにする目的を理解して使用
「ズルい」と思われないためにも、譲り合いの気持ちを忘れずに、安全運転を心がけましょう。


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