北海道・札幌圏で運行される721系電車は、寒冷地対応だけでなく快適性にも注力した設計が特徴です。本記事では、冷房装置の有無や導入経緯、乗り心地面での進化をわかりやすくご紹介します。
721系は“冷房なし”って本当?
結論から言うと、721系には冷房装置が搭載されています。実際、冷房付き車両として設計されたのは、北海道の近郊形電車では初めての事例でした。
特に、屋根上に集中式冷房装置(N‑AU721または容量増強型N‑AU722、約30,000kcal/h相当)が搭載され、夏季でも一定の快適さが保たれています。
冷房搭載の背景には“利用者快適優先”があった
721系は1992年の“快速エアポート”運行開始とともに導入されました。空港アクセスを含む利用者が多い路線で、冷房は必須と判断されました。
従来の711系が老朽化・非冷房だったため、721系は“初めから冷房付き”とする設計方針が採用されました。
実際の乗り心地とは?冷房効き具合の実例
夏季でも車内温度は28~30℃程度に保たれており、湿度も比較的低く快適です。
乗客の声として「普通列車で冷房が効いているのは非常に快適」「30年近く前の設計でも問題なく機能している」と評価されています。
最新の車両と比べるとどう?721系 vs 733系
現在はより新しい733系や737系への置き換えが進んでいますが、721系の冷房機能自体は現在でも十分通用しています。
とはいえ、最新車両のほうが省エネ性やメンテナンス性、冷房性能に優れているのは事実です。
冷房なしという誤解の原因は?
ネット上では「北海道だし冷房なくても平気」との誤解もありますが、実際には冷房完備は常識です。
初期の車両に集中式冷房を採用した点が、後続車と比べても先進的でした。
まとめ
721系電車は、導入当初から冷房完備で設計された、近郊型電車としては画期的な存在です。夏も快適な設計で、今もなお安心して利用できる車両といえるでしょう。
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