なぜアメリカの高速道路は無料で、日本の高速道路は有料なのか?違いの背景と理由を解説

車、高速道路

日本とアメリカの高速道路は見た目こそ似ていても、その料金制度には大きな違いがあります。特にアメリカの「フリーウェイ(Freeway)」が原則無料であるのに対し、日本の高速道路は多くが有料です。この記事ではその理由や背景、政策的な違いを解説します。

■ アメリカの「フリーウェイ」が無料である理由

アメリカの高速道路網の多くは「インターステート・ハイウェイ(州間高速道路)」として建設されました。これは1956年のアイゼンハワー政権時代に制定された「連邦補助高速道路法」によって、国家安全保障と経済発展を目的として連邦政府が大部分を資金援助したインフラです。

その結果、一般市民が自由に利用できるよう「原則無料」の方針が取られ、フリーウェイと呼ばれるようになりました。ただし一部では有料のターンパイク(有料道路)も存在します。

■ 日本の高速道路が有料である理由

一方日本では、1960年代に高度経済成長を支える物流インフラとして高速道路の建設が始まりましたが、その資金は国の借金(道路公団の債務)によって賄われてきました。したがって、利用者がその建設費用と維持費を負担する「料金徴収制度」が導入されたのです。

建設費を返済し終えた道路は無料化されることが想定されていましたが、全国にネットワークを拡大し続けたことと維持・修繕費がかさむことにより、有料のまま継続運用されているのが実情です。

■ 税金の使い方の違い

アメリカでは連邦政府と州政府が燃料税や所得税をもとに道路網を整備・維持しており、高速道路の無料利用が実現しています。

日本では一部を除き、高速道路は利用者が直接負担する形式です。これは「受益者負担」の考え方に基づき、公共料金的な仕組みで運営されています。

■ 維持管理と今後の課題

高速道路は時間とともに老朽化が進みます。日本の高速道路では橋梁やトンネルの補修が頻繁に行われており、そのコストも利用料に含まれています。

一方アメリカでは無料道路の維持管理費不足からインフラの老朽化が問題となり、近年は大規模なインフラ投資法が成立するなど対応が始まっています。

■ 実際に無料の国と有料の国を比較すると

例えば、ドイツでは速度無制限のアウトバーンも原則無料です。ただしトラックは通行料を支払っており、一般車も維持管理費は税金で賄われています。

フランスやイタリアのように高速道路が有料の国もあり、「高速道路=無料」というのは世界的には一部にすぎません。

■ まとめ:制度の背景を知ることで納得できる

アメリカが高速道路を無料にできたのは国家レベルの安全保障や経済政策の一環であり、日本は利用者負担型で整備を進めたため現在も有料という違いがあります。

今後の高速道路のあり方として、日本でも一部無料化や料金見直しが検討されることもありますが、維持コストや財源のバランスを考慮しつつ、どの形が最適かを見極めていく必要があるでしょう。

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