ESTA申請と前歴・不起訴歴の関係とは？ハワイ渡航前に知っておきたいポイント

アメリカ、特にハワイなどへの旅行で必要なESTA（電子渡航認証システム）申請について、過去に警察との関わりがあった場合に不安を感じる方も少なくありません。特に「前科ではなく前歴がある」場合に、申請や入国に影響が出るのかは気になるところです。

ESTA申請で問われる「犯罪歴」とは？

ESTAの申請時に出てくる「あなたは犯罪歴がありますか？」という質問は、一般的に「重大な刑事犯罪により逮捕・有罪判決を受けた経験があるか」という意味です。ここでいう犯罪歴は通常、前科（有罪判決）を指しており、不起訴処分や単なる事情聴取、警察での指紋採取などの「前歴」は含まれないのが一般的です。

そのため、起訴されておらず、裁判を経ていない場合は、ESTA申請フォームで「犯罪歴あり」とする必要は原則ありません。ただし、申告に迷うケースでは「安全側で対応する」ことが推奨されます。

実際に警察で事情聴取を受けたり指紋採取された経験のある方がESTAを申請した例でも、「申請が通った」「問題なくハワイへ渡航できた」というケースは多数存在します。不起訴であればFBIなどの米国政府機関の犯罪データベースに記録されていないことが多いため、通常の審査では影響を受けない可能性が高いです。

ただし、虚偽申告と判断されることを防ぐために、過去の経緯を記録しておき、入国審査時に聞かれた場合は正確に説明できるようにしておくのが安心です。

アメリカ入国時には指紋認証がありますが、この指紋情報は主にテロ対策や重大犯罪の記録と照合されます。日本国内の前歴情報（不起訴処分など）がアメリカ側に共有されているケースはほとんどありません。

そのため、単に指紋を採られただけでアメリカ入国が拒否されるリスクは極めて低いとされています。ただし過去にビザ拒否や入国拒否の記録がある方は要注意です。

もし心配が拭えない場合は、ESTAではなく「B-2観光ビザ」の取得を検討するのも選択肢です。Bビザでは事前に大使館で面接を受けることで、過去の経緯を説明し、正式な許可を得ることができます。

また、弁護士に相談し、ビザ取得に関してアドバイスを受けることも可能です。特に長期滞在を考えている場合や、今後も米国訪問の予定がある方には有効な手段といえます。

ESTAに関する判断で悩んだ場合は、ビザ専門の行政書士や弁護士に相談するのが確実です。ネット上の情報だけでは不安が残ることも多いため、個別事情に基づいたプロの意見は安心材料になります。

また、アメリカ大使館や領事館の公式情報も定期的に確認し、最新のルールに沿って申請を行いましょう。[参照：アメリカ大使館公式サイト]

前歴（不起訴・指紋採取あり）だけであれば、ESTAの申請やハワイへの入国が拒否される可能性は通常は低いです。ただし、申告内容には正直かつ慎重に対応し、万が一のリスクを避けたい場合はBビザや専門家への相談も検討しましょう。