地方の小規模空港から修学旅行などで大人数が航空機を利用する際、「定員を超えるのでは?」という疑問を持つ方も少なくありません。特に一般的な機材の定員が180席前後である場合、160人の団体利用があると他の一般乗客の利用はどうなるのか気になるところです。本記事では、実際にどのような方法で航空会社や旅行会社が団体輸送を調整しているのかを詳しく解説します。
一般的な航空機の座席数と地方空港の運用事情
国内線で多く使われる航空機にはB737(約165〜180席)やA320(約180席)があります。地方空港ではこれら中型機が主力であり、大型機(B777など)のような400席超の機材は就航していないことが一般的です。
よって、修学旅行などで150人を超える団体が移動する場合、その人数に対応した座席確保の調整が事前に必要になります。
団体輸送における航空会社の調整方法
修学旅行団体が航空機を利用する際は、旅行会社が早期に航空会社と座席の確保を行います。この過程で航空会社は下記のような調整を行うことがあります。
- 特定便の座席を団体優先枠として確保
- 複数便への分乗手配(2便に80人ずつ分けるなど)
- チャーター便の臨時運航(稀なケース)
特に人気路線では通常の便を団体でほぼ埋めることもあり、一般予約は早期に締め切られたり、制限が設けられたりします。
旅行会社の工夫:便の分散と到着時間の最適化
旅行会社は、一度に全員を同じ便に乗せられない場合、便を分けて移動させることがあります。たとえば、朝と昼の便に分けて出発し、目的地の到着時間を揃えるように調整することもあります。
また、地元から複数の空港を使う選択肢がある場合、出発空港そのものを分けて移動するケースもあります。
搭乗当日の空港対応:スムーズな流れを確保
修学旅行団体は、搭乗当日に空港カウンターでのチェックインを簡略化するために、事前に団体受付用のレーンが用意されていたり、添乗員による代表受付が行われたりします。これにより、空港の混雑を最小限に抑える工夫がなされています。
また、空港スタッフも増員され、セキュリティや搭乗案内も通常より多くの人員体制で行われる場合があります。
よくある疑問:他の一般客はどうなる?
団体によって座席が占有されることにより、一般客が希望の便を予約できないケースもあります。このため、繁忙期の特定便では満席が早くなる傾向があるため、早めの予約が推奨されます。
なお、空港や航空会社から事前にアナウンスされることはほぼありませんが、修学旅行の予定が多い時期(5月・10月など)には、特定便が団体対応となっている可能性があります。
まとめ:地方空港でも工夫次第で大人数移動は可能
小規模地方空港でも、航空会社と旅行会社が連携することで、修学旅行などの団体輸送は問題なく行われています。特定便の座席をまとめて確保したり、複数便に分けたりすることで、一般客への影響を最小限にとどめる工夫もなされています。
もし自分が利用する便が団体と重なりそうな場合は、早めの予約を心がけたり、時間帯をずらす選択も検討すると安心です。


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