貯金はいくらあれば海外旅行に行っても安心？将来を見据えた判断基準とは

将来の結婚やライフプランを見据えた上で「今、海外旅行に行ってもいいのか？」と悩む方は少なくありません。この記事では、海外旅行へ踏み出すための貯金額の目安や考慮すべきポイントを紹介します。

最低限残しておきたい生活防衛資金とは

まず考えるべきは、旅行後に何が起きても生活できるだけの「生活防衛資金」です。一般的には、独身一人暮らしであれば生活費の3〜6ヶ月分を確保しておくのが望ましいとされます。

例えば毎月の生活費が15万円なら、最低でも45万〜90万円を確保しておくと安心です。この金額を下回るような旅行は、将来的な不安要素につながる可能性があります。

旅行資金は生活防衛資金とは別に準備すべきです。つまり、「余剰資金」＝今すぐに使う予定がなく、いざというときにも手を付けたくないお金とは別に確保したお金です。

海外旅行の平均費用は、行き先や日数によって異なりますが、1回の旅行で15万〜30万円程度を見ておくのが一般的です。

将来を見据えた支出としては、結婚準備・引越・出産・老後資金などがあります。特に女性の場合は、ライフステージの変化に伴って一時的に収入が減る可能性もあるため、貯金のバッファを厚めに確保する意識が大切です。

FP（ファイナンシャルプランナー）によると、30歳前後での理想的な貯金額は、100万〜300万円とも言われています。この金額をベースに「いくら残せば旅行してよいか」を逆算すると良いでしょう。

一方で「今しかできない経験」も人生において大切です。20代後半は時間・体力・行動力のバランスが取れた時期でもあり、貯金に多少余裕があるなら、未来の自分にとっての財産となる旅行経験を積むことも有意義です。

例えば「今100万円の貯金がある。生活防衛資金として60万円をキープし、旅行には最大30万円まで使う」といった判断が現実的かもしれません。

「28歳でヨーロッパ旅行に行きました。貯金は120万円あり、旅行費に約25万円使いましたが、帰国後も安心して生活できています。」（会社員／女性）

「悩んだ末、旅行を断念しました。その代わりに毎月3万円ずつ旅行積立を始め、翌年に余裕をもって渡航できました。」（公務員／女性）

海外旅行の判断基準としては、生活防衛資金（3〜6ヶ月分）を確保した上で、余剰資金の中から旅行費用を捻出できるかが鍵となります。将来の結婚や出産などを見据えた「バッファ資金」も考慮に入れつつ、自分の人生にとって何が大切かを見極めて、悔いのない判断をしましょう。