パスポート更新時の「外国籍の有無」欄の書き方と記入例|外国人配偶者がいる場合の注意点

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パスポートの更新手続きの際、申請書の「外国籍の有無」欄で迷う方は少なくありません。特に、日本人が外国人と結婚している場合や、配偶者の国で住民カードなどを取得しているケースでは、どのように記入すべきか戸惑うこともあるでしょう。この記事では、具体的な事例をもとに、外国籍欄の正しい記載方法や注意点について詳しく解説します。

「外国籍の有無」欄とは?その目的と背景

パスポート申請書にある「外国籍を有するか」の設問は、二重国籍や他国籍取得の有無を確認するための項目です。この情報は旅券法第11条に基づくもので、日本の国籍を有しながら他国の国籍を持つ人への対応や、査証免除制度との整合性を保つために重要な判断材料となります。

単に外国人と結婚している、あるいは配偶者の国に一定の滞在履歴があるというだけでは、原則として「外国籍を有する」とはみなされません。ポイントは「本人が正式に外国籍を取得したかどうか」です。

外国籍配偶者との結婚と「外国籍有無」記載の関係

日本人が外国籍の配偶者と結婚しただけでは、外国籍を自動的に取得することはありません。つまり、「結婚=外国籍取得」にはなりません。

したがって、たとえ配偶者の国で住民カードを発行されたとしても、そのこと自体は外国籍を取得したことには該当せず、パスポート申請書の「外国籍の有無」欄には「無」と記載するのが正解です。

※注意:配偶者の国で「帰化」や「市民権の取得」などの手続きを経て外国籍を取得した場合は、「有」となります。

住民カードの取得と外国籍取得の違い

多くの国では、長期滞在者に対して住民カード(レジデンスカード)を発行しますが、これは「その国での滞在資格を持つこと」を示すものであり、国籍とは別物です。日本でも在留外国人に対して同様のカードを発行しています。

つまり、住民カードを持っている=外国籍を取得している、とは限りません。記載日や交付日はあくまでも滞在資格上の情報であり、パスポート申請書の「外国籍取得日」として使うのは誤りです。

実例:日本人男性が外国籍の妻を持ち、住民カードを所持しているケース

例として、日本人男性が外国人の女性と10年以上前に結婚し、2〜3年前に妻の国で住民カードを取得した場合を考えてみましょう。本人(日本人男性)が外国籍を取得した事実がない限り、「外国籍有無」欄には「無」と記載します。

また、「外国籍取得日」や「国名」を記載する欄も空欄で問題ありません。これによりパスポートセンターでの確認もスムーズに進むでしょう。

誤記入した場合のリスクと修正方法

もし「外国籍を取得していない」にもかかわらず、誤って「有」と記載してしまうと、申請が一時保留となり、追加の書類提出や説明を求められることがあります。そのため、不明な場合は空欄にせず「無」で提出するほうが望ましいです。

修正は、原則として訂正印が必要になります。提出前に記載内容をよく確認するか、窓口で職員に相談するのが安全です。

まとめ:外国人配偶者がいても「外国籍の有無」は取得の有無で判断

パスポート申請書の「外国籍の有無」は、単に配偶者が外国人であるかどうかではなく、自身が外国籍を取得したか否かで判断します。住民カードの取得や海外滞在歴があっても、国籍取得がない場合は「無」と記載するのが正解です。

不安な場合は、申請前に最寄りのパスポートセンターに相談しておくと安心です。正しい情報で申請し、スムーズに更新手続きを進めましょう。

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