米国入国時の利便性を高めるMPC(Mobile Passport Control)アプリは、ESTA(電子渡航認証)による2回目以降の渡航者に限って利用が可能とされています。しかし、「以前の渡航時と現在のパスポートが異なる場合、その履歴はどう扱われるのか?」と疑問に思う方も多いはずです。本記事ではMPCの条件とESTA履歴の判定方法について、丁寧に解説します。
MPCとは何か?モバイル入国審査の概要
MPC(Mobile Passport Control)は、米国CBP(税関・国境警備局)が提供する公式アプリで、特定の空港において入国審査の行列を短縮できる利便性の高いサービスです。米国市民のほか、ESTA利用で2回目以降の渡航者も対象とされています。
この制度は入国カードの提出や質問への回答をスマートフォン上で済ませることで、入国審査場での待ち時間を大幅に削減することを目的としています。
「ESTAで2回目の入国」とはどう判断されるのか?
MPCの利用条件の一つが、「ESTAを利用して過去に1度以上米国に入国したことがある」ことです。ここでの「2回目」は、単純に旅行者として米国に入国した事実があるかどうかを指します。
たとえパスポート番号が変わっていても、CBPは出入国管理システム内で氏名・生年月日・国籍などの情報を総合的に照合して履歴を判断しています。従って、旧パスポートでの入国歴も通常は記録として保持されています。
パスポートが変わっても過去の記録は引き継がれる?
多くの渡航者は、10年の有効期限を過ぎたパスポートを更新して再度ESTAを申請しています。この際、前回の渡航歴が反映されるか不安に感じるかもしれませんが、CBPのデータベースでは指紋やバイオ情報も活用されているため、パスポート番号が変わっても個人識別は可能です。
また、ESTA申請時の情報(過去の渡航歴の申告など)も審査に影響を与えるため、誠実かつ正確な記入が求められます。
実際にあった事例:旧パスポートでの履歴が有効だったケース
2022年にMPCを利用した日本人旅行者の一例では、前回の米国入国が8年前で旧パスポートによるものでした。しかし、MPCアプリで情報を登録した際に問題なく認証され、利用が許可されました。このように、入国履歴の管理は個人単位で行われており、パスポート番号だけではないことが伺えます。
ただし、MPCが利用できなかった場合には、通常の入国審査を受ければ問題はなく、CBPが現地で状況を確認することもあります。
MPC利用の際に注意すべき点
- アプリは入国当日に使用可能です(事前申告不可)。
- 搭乗前に必ずMPCが利用可能な空港か確認を。
- ESTAの有効性と、申請時の情報の整合性を確保する。
また、入国時にはアプリで作成したQRコードをCBP職員に提示する必要があります。通常のパスポート審査とは異なるレーンに案内される場合があります。
まとめ:MPCの「2回目」条件は履歴で判断される
パスポート番号が変わっていても、米国当局は個人の入国履歴を一元的に管理しています。そのため、旧パスポートでのESTA入国歴がある場合でも、MPCの「2回目以降」の条件は満たされると考えて差し支えありません。
心配な場合は、CBPの公式サイトやESTAヘルプデスクなどで事前に確認を取るのも一つの方法です。MPCの便利さを享受するためにも、制度の理解と準備を万全に整えておきましょう。


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