高速道路は一般道と異なり、高速走行が前提の設計となっているため、停車や駐車に関するルールも厳格です。この記事では、高速道路における「危険防止のため暫時停止する以外では駐車・停車してはならない」という表現がなぜ誤り(❌)なのかを、道路交通法に基づいて詳しく解説します。
高速道路での停車・駐車ルールの基本
道路交通法第75条の8において、高速道路では「危険防止のためのやむを得ない理由」以外での停車・駐車が原則として禁止されています。
しかし例外として、「サービスエリア・パーキングエリア・非常駐車帯」など、指定された区域では安全確保のもと、停車・駐車が認められています。
なぜ「❌」なのか?その理由を詳しく解説
設問の「危険防止のための暫時停止以外はダメ」という記述は、正確に言うと不完全です。なぜなら、「暫時停止」だけではなく、PAやSAでの一時駐車、故障時の非常駐車帯の使用なども合法的な停車だからです。
つまり、「一切ダメ」と誤解させる記述なので❌になります。
道路交通法における具体的な条文内容
道路交通法第75条の8では、以下のように定められています。
「自動車等は、高速道路においては、交通の危険を防止するためやむを得ない場合を除き、駐車し、または停車してはならない。ただし、道路標識等により駐車・停車が認められている場合を除く。」
この“ただし書き”がポイントです。つまり、「許可されている区域なら停車OK」と明記されているのです。
非常時に停車が認められるケースの実例
- 車両故障によるやむを得ない停止
- 運転手の体調不良による緊急対応
- タイヤパンクやオーバーヒートによる安全確保の停止
このような緊急性がある場合は、ハザード点灯・三角表示板の設置などを行ったうえで、安全な場所で停車可能です。
サービスエリアやパーキングエリアは例外
SA・PAでは休憩・給油・食事などを目的として、明確に停車・駐車が認められています。むしろ長距離運転時には適切な休憩が奨励されており、安全運転義務の一環として利用が推奨されています。
実際の試験でひっかけになりやすいポイント
「~以外はすべてダメ」「絶対~してはいけない」などの極端な表現には要注意です。学科試験では例外や“ただし書き”を含む表現が正誤判断に直結します。
本問のように、正解は「❌」だが、根拠は“例外があるから”であって、「全面禁止だから」ではない点が理解のカギです。
まとめ|高速道路では原則禁止でも例外あり
高速道路では原則として駐車・停車は禁止ですが、「サービスエリア」「パーキングエリア」「非常駐車帯」などの指定区域では合法的に停車可能です。
したがって、「暫時停止以外はしてはいけない」という一文では重要な例外が抜け落ちており、正確な理解のためには条文の“ただし書き”にも注目することが重要です。


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