内港定期旅客船の船長の仕事内容とは?日常業務と法律で定められた業務内容を徹底解説

フェリー、港

定期旅客船における船長の仕事は、安全運航を軸に幅広い業務を担っています。特に150GT前後の船舶では、実務・管理・法的義務がバランスよく求められます。本記事では、内港定期旅客船を中心に、船長が日々こなす業務や必須の書類作業などを詳しくご紹介します。

内港定期旅客船における船長の主な役割

まず大前提として、船長は船舶運航の最終責任者です。出港から着岸までのすべての判断は、基本的に船長に委ねられています。特に旅客を乗せる船では、安全運航と迅速な判断力が重視されます。

たとえば、荒天時の運航可否の判断、非常時の避難誘導、機関の不調への対応なども含まれます。さらに、乗組員や乗客との信頼関係を築くことも求められます。

日々の業務内容とスケジュール例

実際の業務内容は、次のようなルーチンになります。

  • 出港前点検(エンジン、操舵装置、無線、ライフジャケットなど)
  • 日誌への運航記録記載
  • 気象・海象の確認と航路判断
  • 着岸・離岸の操船
  • 終業後の船内清掃・機関点検

たとえば朝7:30の出港であれば、6:30〜6:45に乗船、点検・記録、7:00には全体の出港準備が整っている状態が理想です。

法律で義務付けられた作業とは

船長には以下のような法的義務が課せられています。

  • 船舶日誌の記録(船舶安全法 第49条)
  • 安全管理規程の遵守(安全管理規程は旅客船では法的義務)
  • 旅客の定員確認と管理(海上運送法)
  • 事故発生時の運輸局・海上保安庁への報告義務
  • 年次点検や自主検査の立会い

これらは、怠ると船舶免許停止などの処分対象になります。

書類作成・報告業務について

150GTクラスの旅客船では、以下の書類作成が求められることが一般的です。

  • 運航日報・航海日誌
  • 燃料消費量・整備記録簿
  • 定員報告書
  • 安全点検チェックリスト
  • 船員の労働時間・休憩記録

近年ではこれらをタブレット端末で記録・提出する事業者も増えており、デジタルスキルも求められています。

安全管理責任者としての側面

船長は単なる操船者ではなく、職場の安全管理責任者としての役割も担います。たとえば、月1回の避難訓練実施、AEDや救命胴衣の状態確認、乗員へのヒヤリ・ハットの共有なども重要な業務の一環です。

また、安全管理規程を基に、非常時マニュアルや連絡フローを整備しておくことも、船長の責務といえます。

まとめ:船長業務は「操縦+責任管理」の両輪

150GT級の内港定期旅客船における船長業務は、操船技術だけでなく、法律遵守・書類管理・安全管理など多岐にわたります。日々の業務に追われる中でも、事故やトラブルを未然に防ぐためには、法令知識やマネジメントスキルの向上が欠かせません。

新しく乗り組んだ方にとっても、先輩船長の業務を観察しながら少しずつ習得していくことが重要です。安心・安全な航海を支える縁の下の力持ち、それが船長の真の姿なのです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました