ベネチアに初めて訪れる旅行者にとって、独特な交通事情は戸惑いの一因です。特に鉄道の玄関口であるサンタルチア駅からホテルまでのアクセスに関しては、「水上タクシーしかないの?」と疑問に感じる方も多いでしょう。この記事では、サンタルチア駅到着後に利用できる交通手段や注意点を詳しく解説します。
サンタルチア駅からの移動手段は水上タクシーだけじゃない
ベネチアのサンタルチア駅(Venezia Santa Lucia)は、ベネチア本島の西側に位置する主要鉄道駅です。駅を出るとすぐに運河が広がっており、陸路が制限されるため移動方法は限られますが、水上タクシー以外にもバポレット(水上バス)や徒歩での移動も可能です。
例えば、サンタルチア駅前のフェリーターミナル「Ferrovia」から出発するバポレット(ACTV社運営)は、市内のほとんどのエリアへアクセスできます。料金も割安で観光客にも利用しやすいです。
ホテルの場所によって最適な交通手段が異なる
ベネチア市内のホテルは、カナル・グランデ沿いや路地裏、島の奥地など場所によりアクセス性が大きく異なります。例えば、サン・マルコ広場周辺やリアルト橋付近にあるホテルはバポレットでのアクセスが容易ですが、狭い路地の奥にある場合は徒歩での移動が必要です。
事前にホテルの住所を確認し、バポレットの路線図で最寄りの船着き場を調べておくと安心です。
水上タクシーは便利だが料金は高め
スーツケースが多い、夜遅くの到着、小さなお子様や高齢者と一緒の場合などは、水上タクシーを利用するのが快適です。ホテルの目の前まで連れて行ってもらえるケースも多く、ストレスフリーな移動が可能です。
ただし、料金は€60〜€100程度(距離と時間帯による)と高めなので、コスト重視の方にはおすすめしません。
徒歩でのアクセスも可能なケース
実は、駅から徒歩圏内にあるホテルも多く、運河にかかる橋を越えれば移動できるエリアもあります。例えば、カンナレージョ地区やサンタ・クローチェ地区などは徒歩でも10〜20分程度で到着可能です。
ただし、石畳や階段の多いベネチアでは、キャリーバッグの移動は予想以上に大変になることもあるため、荷物が多い場合は注意が必要です。
バポレットの利用方法とチケット購入
バポレットを利用するには、駅近くの窓口や自動券売機でチケットを購入し、乗船前に打刻(バリデーション)する必要があります。運行はおおむね10〜20分間隔で、夜間も一部ルートは運航しています。
24時間券や72時間券など、観光客向けのフリーパスも販売されており、複数回乗る場合はお得です。
まとめ:ホテルの場所と荷物の量に応じてベストな選択を
ベネチアでの移動は一風変わった体験ですが、事前に交通手段を把握しておくことでスムーズな旅が実現します。水上タクシーは快適さ、バポレットはコスパ、徒歩は手軽さ、それぞれに利点があります。
滞在するホテルの場所、到着時間、荷物の量に応じて最適な移動手段を選ぶことが、ベネチアを楽しむ第一歩です。


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