四日市・くすの木パーキングの現状と復旧見通し｜浸水被害から営業再開までの動き

三重県四日市市の地下駐車場「くすの木パーキング」は、2025年9月の記録的な大雨によって大規模な浸水被害を受け、現在も営業休止状態が続いています。本記事では被害の概要と現在進んでいる復旧検討の動き、そして今後の営業再開の可能性について整理します。

浸水被害の発生と影響

2025年9月12日の記録的な豪雨により、「くすの木パーキング」では地下1階・2階部分まで水が流入し、約274台の車両が浸水しました。完全に水没したフロアでは車が通路を塞ぐなど、深刻な被害が発生しました。[参照]

この被害により施設は営業が不能となり、現在も利用できない状態です。浸水被害の解消や営業再開について、公式資料では「現時点では見通しが立っていない」とされています。[参照]

被災後、国や自治体、学識経験者らで構成される「四日市市地下駐車場施設復旧検討委員会」が設置され、被害状況や復旧方法、今後の対策について議論を進めています。中間報告では、気象情報の共有方法や止水対策強化の必要性などが示されています。[参照]

委員会は年内にも最終報告をまとめる方針で、災害対策の改善点や施設の安全性向上策が検討されています。ただし、復旧・再開までの具体的なスケジュールは公表されていません。

施設を管理する「ディア四日市」からは、被害後の機能回復は非常に困難との要望書が市に提出されました。これを受けて四日市市では、管理会社だけでなく市が直営で復旧を進める選択肢もあるとの見解が示されていますが、現段階では具体的な決定には至っていません。[参照]

駐車場の所有は国とディア四日市に分かれており、復旧費用や責任分担についてこれから協議・調整が続く見込みです。

2025年12月時点で、運営会社である「ディア四日市」が破産手続き開始を申し立てたとの報道が出ています。この動きは駐車場事業そのものの継続に大きな影響を与える可能性があるため、四日市市は破産管財人との協議を進め、公共事業としての復旧を目指す方針を示しています。[参照]

市としては地下駐車場の都市機能としての重要性を踏まえつつ、引き続き早期復旧に向けた取り組みを進める意向を表明しています。

くすの木パーキングは2025年9月の浸水被害により営業休止中ですが、復旧検討委員会による議論や四日市市の支援方針、破産手続き後の対応を含む協議が進められており、完全な再開に向けた動きは続いています。

ただし、復旧には多額の費用や安全対策の強化が必要なため、営業再開の時期・形態についての正式な発表はまだありません。今後の公的な発表や報道を注視し、最新の情報を確認することが大切です。