路線バスの前輪が後ろ寄りにある理由とは?ワンステップバスが減少した背景も解説

バス、タクシー

路線バスを横から見ると、前輪が車体のかなり前方ではなく、運転席より少し後ろ側に配置されている車両が多くあります。また、以前よく見られたワンステップバスも現在では新しく製造される数が減っています。この記事では、路線バスの前輪配置の理由と、ワンステップバスの現状について、バスの構造や利用者の視点から分かりやすく解説します。

路線バスの前輪が後ろ寄りに配置されている理由

路線バスの前輪が一般的な乗用車より後ろ側にある大きな理由は、乗降口のスペースを確保するためです。路線バスは頻繁に乗客が乗り降りするため、車内の出入りしやすさが非常に重要になります。

もし前輪が車体の最前部に近い位置にあると、タイヤハウスが乗降口付近に入り込み、ステップや床面の設計が難しくなります。そのため、前輪を少し後方へ配置し、入口部分を広く確保しています。

例えば、都市部の路線バスでは高齢者やベビーカー利用者も多いため、前方のドア付近に十分なスペースを作ることで、乗り降りしやすい構造になっています。

前輪位置を後ろにすることで得られるメリット

前輪を後方に配置することで、バスメーカーは低床化しやすい車体設計ができます。特にバリアフリー対応が求められる現在では、段差を減らした車両作りが重要です。

また、運転席周辺の設計にもメリットがあります。前輪が邪魔にならないことで、運転席からの視界確保や乗降口との位置関係を調整しやすくなります。

路線バスは短距離を何度も停止・発進するため、乗客の安全性や乗降時間の短縮が重要です。前輪位置の工夫は、こうした運行効率にも関係しています。

なぜ大型バスでは前輪がもっと前にある車両も存在するのか

すべてのバスが同じ前輪位置というわけではありません。観光バスや高速バスでは、路線バスとは異なる設計が採用されることがあります。

観光バスや高速バスは、頻繁な乗降よりも長距離走行時の快適性や荷物スペースが重視されます。そのため、路線バスとは違った車体レイアウトになることがあります。

つまり、バスの前輪位置は車両の使われ方によって決められており、路線バスでは乗降性、高速バスでは走行性能や快適性が優先される傾向があります。

ワンステップバスの新造が減った理由

以前は、床面の高さを低くしたワンステップバスが多く導入されていました。しかし近年では、さらに段差を減らしたノンステップバスが主流になっています。

ワンステップバスは、従来型のツーステップバスより乗り降りしやすい一方で、車いす利用者や高齢者にとっては完全なバリアフリーとは言えません。

そのため、国や自治体によるバリアフリー化の流れもあり、現在ではノンステップバスの導入が進み、新規製造されるワンステップバスは少なくなっています。

ワンステップバスが完全になくならない理由

ワンステップバスは新造数こそ減っていますが、すべて不要になったわけではありません。地域によっては道路条件や運行環境の関係で、ワンステップ車両が適している場合があります。

例えば、坂道が多い地域や郊外路線では、車体構造や耐久性、導入コストの面からワンステップバスが選ばれることがあります。

また、既存車両を長く使用しているバス会社では、現在もワンステップバスが現役で活躍しています。

まとめ

路線バスの前輪が後ろ寄りに配置されているのは、乗降口を広く確保し、低床化やバリアフリー対応をしやすくするためです。路線バスは乗客の乗り降りが多いため、車体設計にも専用の工夫がされています。

また、ワンステップバスは以前多く使われていましたが、現在はよりバリアフリー性の高いノンステップバスが主流となり、新造される機会は減っています。

バスの形には、それぞれの利用目的に合わせた理由があります。普段何気なく利用している路線バスも、乗りやすさや安全性を考えた多くの工夫によって成り立っています。

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