路線バスの車掌はその後どうなった?車掌制度廃止後のバス運転手への転属や仕事内容の変化を解説

バス、タクシー

かつて日本の路線バスには、運転手とは別に車内で乗客対応や運賃収受を担当する「車掌」が乗務していました。しかし現在の路線バスでは、ほとんどの場合、運転手が運転と乗客対応を兼任しています。

では、昔バスの車掌として働いていた人たちは、車掌制度がなくなった後どうなったのでしょうか。多くの人は運転手へ転属したのか、それとも別の仕事に移ったのか、バス業界の歴史とともに解説します。

路線バスに車掌が乗っていた時代とは

昔の路線バスでは、現在のような自動料金箱や整理券発行機、ICカードシステムなどが普及していませんでした。そのため、運転手だけで安全運行と乗客対応を行うことは難しく、車掌が必要とされていました。

車掌の主な仕事は、乗客からの運賃収受、乗降時の安全確認、次の停留所の案内、車内整理などでした。特に都市部の混雑する路線や、乗客が多い大型バスでは車掌の存在が欠かせませんでした。

また、車掌は単なる料金係ではなく、乗客への案内や運行補助を行う重要な役割を担っており、路線バス運行を支える職種のひとつでした。

車掌制度が廃止された理由

昭和後期になると、ワンマンバス化が進み、運転手1人で運行できる仕組みが整えられていきました。

その背景には、運賃箱や自動ドア、整理券発行機などの設備の発達があります。これにより、車掌が担当していた業務の多くを機械や運転手が対応できるようになりました。

さらに、人件費の削減やバス会社の経営効率化もワンマン化を進める大きな理由でした。結果として、多くの路線で車掌が乗務する形から、運転手のみで運行する形へ変化していきました。

車掌として働いていた人は運転手になったのか

車掌制度がなくなった際、多くのバス会社では、希望や適性に応じて車掌を運転手へ転属させるケースがありました。

特に路線バス会社では、車掌としてすでに接客や路線知識を身につけていたため、運転免許を取得して運転手になる流れは比較的自然でした。

例えば、長年同じ路線で車掌をしていた人は、停留所の位置や道路状況、地域の利用者について詳しく知っていたため、運転手になってからも経験を活かすことができました。

すべての車掌が運転手になったわけではない

ただし、車掌として働いていた全員が運転手へ転属したわけではありません。本人の希望や年齢、健康状態、免許取得の有無などによって、別の職種へ移った人もいます。

例えば、営業所の事務職、案内業務、定期券販売、整備関連の仕事など、バス会社内の別部門へ配置転換されたケースもありました。

また、女性車掌の場合、当時は大型免許を取得して運転手になる人ばかりではなく、事務職や接客部門へ移る人も多くいました。

現在のバス運転手に受け継がれている車掌の役割

現在の路線バスでは運転手が一人で多くの業務を担当していますが、昔の車掌が行っていた接客や安全確認の考え方は引き継がれています。

乗客への案内、車内の安全確認、高齢者や障害のある利用者への配慮などは、現在の運転手にも求められる重要な仕事です。

また、一部の観光バスやイベント輸送、特別な路線では現在でも乗務員補助として車掌に近い役割のスタッフが乗車することがあります。

まとめ

路線バスの車掌制度が廃止された後、多くの車掌は運転手へ転属しました。特に路線知識や接客経験を持つ車掌は、運転手として活躍するケースが多くありました。

一方で、全員が運転手になったわけではなく、事務職や別部門へ移った人もいました。バス業界の変化によって仕事内容は変わりましたが、車掌が培った安全運行や乗客対応の経験は、現在のバスサービスにも受け継がれています。

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