徳島の「阿波ういろ」は、名古屋や山口のういろうとはひと味違う、もっちりとした食感と小豆の風味が魅力の郷土菓子です。徳島県の物産情報によると、その歴史は寛政年間に阿波国へサトウキビ栽培が伝わり、阿波和三盆糖が作られるようになった時代までさかのぼるとされています。[参照:あるでよ徳島・阿波ういろ]
徳島には阿波ういろを作る店が複数あり、「どこが一番」と一つに決めるより、昔ながらの素朴な味、和三盆を使った上品なタイプ、気軽に食べられる棒ういろなど、好みに合わせて選ぶのがおすすめです。
初めて阿波ういろを食べるなら、日の出楼、和田の屋、竹内製菓などを候補にすると、それぞれ違った徳島らしさを楽しめます。週末に徳島市周辺を回れるなら、複数店で少量ずつ買って食べ比べるのも面白いでしょう。
そもそも阿波ういろとは?名古屋ういろうとの違い
徳島県の物産情報では、阿波ういろは江戸時代の寛政年間、阿波国にサトウキビが伝わり阿波和三盆糖が作られたことを祝い、節句に食べられたことが始まりとされています。徳島では旧暦3月3日の節句に阿波ういろを食べる習慣が続いてきました。[参照:徳島県産業国際化支援機構]
一般的な阿波ういろは、小豆や米粉、砂糖などを使った茶色系の見た目で、もちもちとした食感と小豆の素朴な風味が特徴です。透明感のある山口ういろうや、米粉を主体とした名古屋ういろうを想像して食べると、食感や風味の違いを感じやすいでしょう。
昔の徳島では、巻き寿司や煮しめなどと一緒に「遊山箱」にういろを詰め、子どもが野山へ出かける文化もあったと紹介されています。単なる観光土産ではなく、徳島の生活文化と結びついた郷土菓子なのです。
王道の阿波ういろを食べたいなら「日の出楼」
昔ながらの阿波ういろらしさを味わいたい場合に候補となるのが、徳島市二軒屋町の「日の出楼」です。1852年(嘉永5年)創業の老舗和菓子店で、現在も阿波ういろを販売しています。[参照:日の出楼]
日の出楼の阿波ういろは、小豆、砂糖、米粉、餅粉を主原料として、せいろで蒸し上げる昔ながらの製法。公式サイトでも「もっちり食感」が特徴として紹介されています。[参照:日の出楼 阿波ういろ]
「まず阿波ういろの基本形を食べてみたい」という人には分かりやすい選択肢です。通常の阿波ういろだけでなく、なると金時を使ったタイプとの詰め合わせも販売されているため、徳島らしい素材を一緒に楽しみたい人にも向いています。
和三盆の上品さを楽しむなら「和田の屋」の結々
徳島らしい素材を生かした少し上品な阿波ういろを探すなら、眉山の麓に本店を構える「和田の屋」の阿波ういろ「結々(ゆうゆう)」も候補です。
和田の屋の結々は、小豆餡に米粉や餅粉などを練り合わせ、徳島の名水「錦竜水」と阿波和三盆糖を使用して蒸し上げています。小倉のほか栗を使った商品もあります。[参照:和田の屋 阿波ういろ「結々」]
和田の屋本店は眉山周辺の観光と組み合わせやすく、徳島駅近くの徳島クレメントプラザや阿波おどり会館内などにも店舗があります。公式案内では本店の営業時間は10時~17時、定休日は木曜日とされていますが、祝祭日などは営業する場合があるため、訪問当日は最新情報を確認すると安心です。[参照:和田の屋 店舗案内]
普段のおやつ感覚なら竹内製菓の「阿波棒ういろ」
老舗の贈答用和菓子というより、「地元のおやつっぽい阿波ういろを気軽に食べたい」という場合に注目したいのが竹内製菓です。阿波棒ういろを専門に製造販売しており、公式サイトでは「もちもちとした食感、程よい甘さ」を特徴として掲げています。[参照:竹内製菓]
商品名の通り細長い棒状になっており、一本ずつ食べやすいのが魅力です。公式サイトによると2026年2月から1本80円(税抜)で、10本入りは税込864円。原材料には生餡、国産米粉、砂糖、水飴などが使われ、消費期限は3日・要冷蔵とされています。[参照:竹内製菓 製品情報]
徳島市内には大野橋店と国府店があり、公式案内では営業時間はいずれも8時30分~17時30分です。[参照:竹内製菓 店舗情報]価格的にも食べ比べに加えやすく、初めてなら数本買ってその日のうちに味わうのもよいでしょう。
徳島にはほかにも阿波ういろを作る店がたくさんある
阿波ういろの面白いところは、一つの有名メーカーだけが作っている銘菓ではないことです。徳島県の物産情報には、日の出楼や和田の屋のほか、月華堂、澤鹿文明堂、ふくおか、昭月堂本堂、前松堂、長栄堂菓舗など複数の製造店が掲載されています。[参照:阿波ういろ取扱店舗]
県西部まで足を延ばせるなら、「ういろうや ふじや」も阿波ういろうを扱っています。公式サイトでは通常タイプに加えて栗や鳴門金時を使った商品も紹介されており、賞味期限は20日間とされています。[参照:ういろうや ふじや]
店によって小豆の風味、甘さ、もちもち感、粒の残し方、和三盆や鳴門金時など副材料の使い方が異なるため、阿波ういろ好きなら「お気に入りの店を探す」こと自体が楽しみになります。
初めてなら3タイプを食べ比べると違いが分かりやすい
週末に買いに行くなら、一店舗で大量に購入するより、可能であればタイプの異なる2~3店舗を食べ比べる方法がおすすめです。
| 候補 | 特徴 | こんな人向き |
|---|---|---|
| 日の出楼 | 小豆・米粉・餅粉を使った昔ながらのもっちり系 | 王道の阿波ういろを知りたい |
| 和田の屋「結々」 | 阿波和三盆糖・錦竜水を使用 | 上品な甘さや手土産向けを探したい |
| 竹内製菓「阿波棒ういろ」 | 棒状で手軽、程よい甘さ | 地元のおやつ感覚で気軽に食べたい |
| ふじや | 栗・鳴門金時などの種類もある | 味のバリエーションも楽しみたい |
例えば、まず日の出楼で昔ながらのタイプを食べ、竹内製菓の棒ういろと比較すると、同じ「阿波ういろ」でも店ごとの個性が分かりやすくなります。さらに和田の屋の結々を加えると、和三盆を使った上品な方向性との違いも楽しめます。
週末に買うなら営業時間と売り切れを事前確認
阿波ういろは商品によって日持ちが大きく異なります。竹内製菓の棒ういろは公式情報で消費期限3日・要冷蔵、和田の屋の結々は時期によって5~7日程度、日の出楼の商品には日保ち15日と案内されているものがあります。購入後すぐ食べるのか、お土産として持ち帰るのかによって選ぶ店を変えるのも一案です。
また個人経営・老舗の和菓子店では、営業時間や定休日が変更されたり、商品が売り切れたりすることがあります。特定の店の阿波ういろを目当てに遠方から訪問するなら、当日の営業と在庫を電話や公式サイトで確認してから向かうと確実です。
徳島駅周辺だけで探す場合と、車で徳島市郊外まで回れる場合でも選択肢は変わります。徳島旅行の途中なら、眉山・阿波おどり会館周辺と組み合わせて和田の屋へ行くなど、観光ルートに組み込むと効率よく楽しめます。
まとめ:初めての阿波ういろなら「王道・上品・地元おやつ」の3方向から選ぶ
徳島の阿波ういろは、小豆や米粉などを使ったもっちりとした食感が特徴で、江戸時代から徳島の節句や暮らしに根付いてきた郷土菓子です。一つのメーカーだけの商品ではなく、県内のさまざまな和菓子店がそれぞれの製法で作っています。
初めてなら、昔ながらの阿波ういろを味わえる日の出楼、阿波和三盆糖を使った和田の屋「結々」、気軽な地元のおやつとして楽しみやすい竹内製菓「阿波棒ういろ」あたりから選ぶと、阿波ういろの魅力をつかみやすいでしょう。
どれが一番おいしいかは、甘さや小豆感、もちもち感の好みによって変わります。せっかく徳島まで買いに行くなら一軒だけに絞らず、少量ずつ2~3店を巡って食べ比べ、自分にとっての「一番好きな阿波ういろ」を探してみるのもおすすめです。

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