大阪人は「知らんけど」を何%くらい使う?関西弁としての意味・使い方と実際のところ

国内

大阪弁・関西弁を代表するフレーズとして全国的に知られるようになった「知らんけど」。話の最後に「たぶん明日は雨ちゃう?知らんけど」のように付ける表現が有名で、「大阪人はみんな言う」というイメージを持つ人も少なくありません。

しかし、大阪出身・大阪在住だからといって全員が「知らんけど」を使うわけではありません。方言の使用には年齢、家庭環境、職場、友人関係、話す相手、本人の好みなどが関係するためです。

結論として、「大阪人の○%が知らんけどと言う」という信頼できる大阪府民全体の使用率データは確認できず、具体的に60%や80%などと断定する根拠はありません。よく知られた大阪・関西の表現であることと、大阪人の何%が日常的に使うかは別の話として考える必要があります。

大阪人の「知らんけど」使用率は何%なのか

「大阪人の何%が知らんけどを使うのか」という疑問に数字で答えたくなりますが、割合を示すには、大阪府民を年代や地域などに応じて適切に抽出し、「使う」の定義も決めた調査が必要です。

例えば「一度でも使ったことがある人」「日常的に使う人」「週1回以上使う人」では割合がまったく違います。また、大阪生まれの人を対象とするのか、現在大阪府に住んでいる人を対象とするのかでも結果は変わります。

そのため、根拠のない推測で「大阪人の7割くらい」などと数字を付けるのは避けるべきでしょう。現時点では「使用率を正確に示せる公的・代表的な統計は見当たらない」が適切な答えです。

「知らんけど」は実際に大阪・関西で使われる表現

使用率こそ分からないものの、「知らんけど」が大阪・関西で実際に使われる表現であることは、単なるテレビ上のイメージではありません。

関西テレビが2022年に大阪の街で行った取材では、大阪出身者から「確信はないけれど言う場合」や、道を尋ねられて「いけんちゃう?知らんけど」と答えるような具体的な使用例が紹介されています。日常に染み付いていて、使っている意識がないという趣旨の声も紹介されました。[参照:関西テレビ「知らんけど」の使用法]

したがって「大阪人が知らんけどと言う」というイメージ自体には実際の言語文化としての背景があります。ただし、街頭インタビューで使用例が確認できることと、「大阪人の○%が使う」という統計とは区別する必要があります。

「知らんけど」は本当に知らないという意味だけではない

標準語として文字通り読めば「知らないけれど」という意味ですが、関西で会話の最後に付ける「知らんけど」には、それだけでは説明できないニュアンスがあります。

典型的なのは、自分の発言に確信がないことを最後に示す使い方です。例えば「駅前に新しい店できるらしいで。知らんけど」と言えば、「そう聞いた、あるいはそう思うが、情報の正確性までは保証できない」というニュアンスになります。

ほかにも、断定を避けて話を柔らかくしたり、冗談としてオチを付けたりすることがあります。文脈やイントネーション、相手との関係によって意味合いが変わるのがポイントです。

大阪人でも「知らんけど」が好きではない人は当然いる

方言は、その地域に住んでいれば全員が同じように使うものではありません。大阪府だけでも人口は多く、世代、育った地域、家庭で使う言葉、学校や勤務先などによって話し方にはかなり個人差があります。

また、表現そのものを知っていても「自分では使わない」という人がいます。「知らんけど」を無責任な言い方のように感じて好まない人がいても不思議ではありません。反対に、責任逃れという意識はなく、会話を柔らかくする言葉として自然に使う人もいます。

これは「なんでやねん」「ほんま」「せやな」などについても同じです。大阪に関連する有名な言葉だからといって、すべての大阪人が日常会話で頻繁に使うとは限りません。

「大阪人なら使う」というステレオタイプには注意

テレビ番組やSNSでは、地域の特徴を分かりやすくするため「大阪人は○○する」と表現されることがあります。しかし実際の大阪府民にはさまざまな人がいるため、地域性と個人差を分けて考える必要があります。

特に「知らんけど」は全国的にも知名度が高まり、関西以外で使われるケースもあります。2022年には「知らんけど」がユーキャン新語・流行語大賞のノミネート語にも選ばれ、関西テレビも東京の高校生による使用例などを取り上げています。[参照:関西テレビ]

つまり現在では、「知らんけどを使う=大阪人」「大阪人=知らんけどを使う」という単純な対応関係ではありません。出身地を推測する材料としても確実とはいえないでしょう。

もし使用率を調査するなら質問方法が重要

本当に大阪人の使用率を知りたいなら、例えば大阪府民を対象に「会話の文末に『知らんけど』を使いますか」と質問し、「よく使う」「ときどき使う」「ほとんど使わない」「まったく使わない」などに分ける方法が考えられます。

さらに年代別、男女別、大阪市内・北摂・河内・泉州など地域別に集計すれば、興味深い違いが見つかる可能性があります。大阪府が実施する政策マーケティング・リサーチでも、府民調査では性別・年代・居住地域などを考慮してサンプルを設定しています。[参照:大阪府 おおさかQネット]

逆にSNSの投票で「大阪人は知らんけどを使う?」と聞いただけでは、回答する人に偏りがあるため、大阪人全体の割合として扱うのは難しくなります。数字を見るときには「誰を対象に、何人へ、どのように質問したのか」まで確認することが大切です。

まとめ:大阪人の何%が「知らんけど」を使うかは断定できない

「知らんけど」は大阪・関西で実際に使われてきた特徴的な表現で、確信のない情報について断定を避けたり、話を柔らかくしたり、冗談めいたオチを付けたりする場面で使われます。

一方、大阪人の何%が「知らんけど」を使うのかを示す信頼性の高い代表的な統計は確認できないため、「○%くらい」と具体的な数字を断定することはできません。有名な大阪弁であることと、大阪府民の大多数が使っていることは同義ではありません。

大阪人でも頻繁に使う人、たまに使う人、意味は分かるが使わない人、言い方そのものが好きではない人がいて当然です。「大阪人なら最後に必ず知らんけどと言う」というより、個人差の大きい関西の会話表現の一つとして捉えるのが実態に近いでしょう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました