韓国旅行などでニコチン入りの使い捨てVAPE(電子タバコ)を購入し、日本へ持ち帰る場合には注意が必要です。ポイントは「飛行機へ持ち込めるか」と「日本へ輸入できるか」が別のルールだということです。
特にニコチン入り製品では、日本入国時に医薬品医療機器等法上の個人輸入ルールが関係します。また、バッテリー内蔵の使い捨てVAPEは航空機では電子タバコとして扱われるため、スーツケースへ預ければよいわけではありません。
「120ml以下なら何個でも問題ない」「預け手荷物に入れれば見つからない」と考えるのは危険です。製品の液体容量だけでなく、吸入回数や製品形態、航空会社の手荷物規則まで確認する必要があります。
ニコチン入りVAPEは日本では個人輸入のルールがある
厚生労働省によると、ニコチンを含有する電子タバコ用のカートリッジやリキッドは、法律上「医薬品」に該当します。海外で購入して自分で日本へ持ち込む場合も、個人輸入に関する規制を確認する必要があります。[参照:厚生労働省 医薬品等輸入手続質疑応答集]
厚生労働省が示している税関限りの確認で通関可能な1か月分の目安は、タバコ1,200本分または吸入回数12,000回分です。カートリッジなら60個、リキッドなら120mlとされています。
重要なのは、120mlだけを見ればよいわけではないことです。厚生労働省のQ&Aでは、吸入回数とリキッド容量が併記されている場合には、本数へ換算して少ないほうの数量を基準とするとされています。そのため「5個合計で120ml未満だから必ず大丈夫」とは判断できません。
使い捨てVAPE5個なら吸入回数の表示も確認する
使い捨てVAPEでは「○○PUFF」「○○回吸引」といった吸入可能回数が表示されている商品があります。この表示がある製品では、液体容量だけでなく吸入回数も重要になります。
例えば仮に1個が3,000回吸入可能と表示されたニコチン入り製品を5個持っているなら、表示上は合計15,000回となります。厚生労働省が税関限りの確認で通関可能としている1か月分の12,000回を上回るため、単にリキッド総量が120ml以下という理由だけで判断することはできません。
反対に製品ごとの液体量や吸入回数が異なれば結論も変わります。したがって、持ち帰る前にパッケージでニコチンの有無、1個あたりの液体容量、1個あたりの吸入回数を確認しておくことが重要です。
ニコチンなしのVAPEは120mlルールをそのまま当てはめない
厚生労働省が示す120mlや12,000回という基準は、ニコチンを含有する電子タバコ用リキッド・カートリッジについて示された個人輸入上の基準です。そのためニコチンを含まない製品まで、単純に同じニコチン入りリキッドとして合算するという意味ではありません。
ただし、ニコチンなしでもバッテリーを内蔵した使い捨てVAPEであれば、航空機への搭載という別の問題があります。航空会社から見ればリチウム電池を使用した電子タバコに当たるため、航空安全上の手荷物規則に従う必要があります。
つまり「ニコチンが入っているか」は日本への輸入で重要になり、「バッテリー内蔵の電子タバコか」は飛行機への持ち込みで重要になります。この2つを分けて考えると分かりやすくなります。
使い捨てVAPEは預け荷物ではなく機内持ち込みが原則
ここは特に間違えやすいポイントです。少なくともANAの国際線規則では、電子タバコは機内持ち込み可能、預入手荷物は不可と明記されています。電子葉巻、電子パイプ、個人用ヴェポライザー、電子ニコチン供給装置なども対象です。[参照:ANA 国際線・機内持ち込みと預け入れに条件があるもの]
これは電子タバコに使われるリチウム電池の発火リスクなどを考慮した航空安全上の取り扱いです。そのため、バッテリー内蔵の使い捨てVAPEを「預けるスーツケースに入れておけばよい」という認識は修正したほうがよいでしょう。
利用する航空会社によって詳細な条件が異なる可能性があるため、韓国から日本へ搭乗する航空会社の公式サイトで「電子タバコ」「e-cigarette」「vape」の手荷物規則を出発前に確認してください。コードシェア便では実際に運航する航空会社の規則が関係する場合もあります。
機内持ち込みなら絶対に保安検査で止められないとは言えない
電子タバコを規則どおり機内持ち込みにしていても、「絶対に質問されない」「荷物を確認されない」という保証はありません。国際線では保安検査があり、必要に応じて手荷物の確認を受けることがあります。
また日本到着時には税関があります。航空機へ搭載可能かどうかを確認する保安検査と、日本への持ち込みが適法かを確認する税関は目的が異なります。
そのため「家族に知られたくないので絶対に止められない方法」を前提に持ち込むのはおすすめできません。検査や税関で説明を求められる可能性をゼロにはできないため、見られると困る物を海外から持ち帰る場合には、そのリスクも含めて判断する必要があります。
5個持ち帰るなら購入前・搭乗前に確認したい項目
ニコチン入り使い捨てVAPEを複数持っている場合は、曖昧な口コミより商品表示と公的ルールを照合するほうが確実です。
- 各製品にニコチンが含まれているか
- 1個あたりのリキッド容量は何mlか
- 1個あたり何回吸入できる表示になっているか
- ニコチン入り製品全体で何回分・何mlになるか
- バッテリー内蔵型か
- 利用航空会社が電子タバコを何個まで認めているか
- 韓国出発空港独自の制限がないか
特に商品名だけでは仕様を断定できません。同じブランドでも容量・吸入回数・ニコチン濃度が異なる商品が存在する可能性があるため、現物のパッケージ表示で確認することが大切です。
1か月分を超える場合について、厚生労働省は輸入確認証の取得が必要としています。判断に迷う場合は、出発前に厚生労働省の案内を確認し、必要に応じて担当窓口へ製品名・数量・容量・吸入回数を伝えて確認するのが安全です。[参照:厚生労働省 医薬品等の個人輸入について]
「親にバレない」を基準に判断しないことも重要
未成年者・若年者の場合は、ニコチン製品の健康影響や年齢に関する規制にも注意が必要です。また成人であっても、空港職員や税関職員による正当な確認を避けるために隠したり、虚偽の説明をしたりするべきではありません。
機内持ち込みが必要な電子タバコを、家族から見えないようにする目的で預け手荷物へ入れるのも避けるべきです。航空安全上のルールのほうを優先してください。
検査で確認される可能性を受け入れられない場合には、海外から持ち帰らないという選択が最も確実です。
まとめ:120mlだけで判断せず、吸入回数と航空会社の規則も確認する
韓国から日本へニコチン入り使い捨てVAPEを持ち帰る場合、厚生労働省は税関限りで確認可能な1か月分について、タバコ1,200本分または12,000回吸入分、カートリッジ60個、リキッド120mlという基準を示しています。吸入回数と容量が併記されている製品では、120ml以下だけを根拠に判断しないことが重要です。
またバッテリー内蔵の電子タバコについて、ANAなどでは預け手荷物への収納を認めず、条件を満たしたものを機内へ持ち込む扱いとしています。実際に利用する航空会社の最新規則を必ず確認してください。
「5個なら大丈夫か」は個数だけでは決められません。各製品のニコチン含有、液体容量、表示されている吸入回数、航空会社の規則を確認したうえで判断する必要があります。また、規則どおり持ち込んだ場合でも空港や税関で確認される可能性を完全になくすことはできません。


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