温泉やスーパー銭湯などの女性浴場に男の子が入っている場面を見て、「小学生くらいの男の子が女子風呂に入るのはどうなのだろう」と疑問に感じることがあります。一方、保護者側には子どもを一人で男湯へ行かせることへの不安があり、単純には割り切れない問題でもあります。
この問題を考えるときに大切なのは、「全員が嫌か」という感情の一般化と、「何歳まで入浴できるか」というルールを分けることです。異性の子どもとの混浴に抵抗を感じる利用者はいますが、感じ方は人によって異なるため「全人類が嫌」とまでは言えません。
また、子どもの混浴年齢については全国の施設が完全に同じ基準というわけではありません。自治体の条例や施設独自の利用規則を確認する必要があります。
女子風呂に男子小学生がいることを「全員が嫌」とは言えない
女性浴場に男の子が入ることについて、不快感や恥ずかしさを覚える人がいるのは自然なことです。裸で利用する浴場はプライバシーへの配慮が特に必要な場所であり、子どもであっても異性がいることを気にする利用者はいます。
一方で、「小さな子どもなら気にならない」「保護者と一緒なら事情は理解できる」と考える人もいます。したがって、個人の感覚を全利用者に当てはめることはできません。
さらに「小学生」という区分だけでは幅が広すぎます。小学1年生と小学6年生では年齢も身体的な成長も大きく異なるため、実際のルールでは「小学生かどうか」より具体的な年齢が重要になります。
国は混浴制限年齢の目安を「おおむね7歳以上」に見直している
公衆浴場の衛生管理について、厚生労働省は自治体が条例などを定める際の参考となる「公衆浴場における衛生等管理要領」を示しています。2020年12月の改正では、男女を混浴させない年齢の目安が従来の「おおむね10歳以上」から「おおむね7歳以上」へ変更されました。[参照:厚生労働省 公衆浴場における衛生等管理要領等の改正]
この見直しの背景には、子どもの発育状況や混浴を恥ずかしいと感じ始める年齢などについての研究があります。ただし、この国の管理要領そのものを見て「日本全国の女子風呂は7歳になった瞬間から一律禁止」と理解するのは正確ではありません。
実際の利用可否については、所在地の自治体が定める条例や施設の利用規約などを確認する必要があります。施設側がより厳しい独自基準を設けている場合もあります。
小学生なら女子風呂に入れる、というルールではない
「まだ小学生だから母親と一緒に女子風呂へ入れる」と考えるのは注意が必要です。混浴制限を具体的な年齢で定めている地域では、小学生であっても年齢によって異性浴場を利用できない場合があります。
例えば小学1年生でも誕生日によって年齢は異なりますし、小学校高学年なら当然さらに年齢が上がります。したがって施設入口に「○歳以上の男女の混浴はできません」などと掲示されている場合には、その基準に従う必要があります。
「小学生=女子風呂に入ってよい」でも「男子小学生=全員入ってはいけない」でもなく、年齢・自治体・施設ルールを確認するのが基本です。
母親と男の子だけで利用するときはどうすればいい?
混浴制限があるのには理由がある一方、保護者にも現実的な悩みがあります。例えば母親と男児だけで温浴施設へ行った場合、年齢基準を超えた子どもを一人で男湯へ入れることに不安を感じることがあります。
この場合、ルールを無視して女性浴場へ連れて入るのではなく、まず施設へ相談するのが適切です。家族風呂・貸切風呂がある施設なら、親子で周囲を気にせず利用できます。施設によっては入浴方法について別の案内をしてもらえることもあります。
例えば旅行先の温泉なら、予約前に「母親と○歳の男児で利用します。大浴場の混浴年齢は何歳までですか。貸切風呂はありますか」と問い合わせておけば、現地で困りにくくなります。
嫌だと感じたときは子ども本人ではなく施設側へ伝える
女性浴場で施設の年齢制限を超えているように見える男の子を見かけても、利用者がその子どもを直接叱ったり、退場を求めたりするのは避けたほうがよいでしょう。見た目だけでは正確な年齢は分かりませんし、家庭や施設側に事情がある可能性もあります。
不快に感じたり、施設のルールに反しているのではないかと思ったりした場合には、受付やスタッフへ静かに確認する方法が適切です。「女性浴場に年齢が高そうな男の子がいるのですが、こちらの混浴年齢は何歳までですか」と尋ねれば、施設側が必要に応じて対応できます。
子ども自身が利用ルールを決めているわけではありません。利用者同士のトラブルにせず、施設の管理者に判断してもらうことで、双方のプライバシーにも配慮できます。
混浴問題では女性側だけでなく子どものプライバシーも大切
混浴年齢の問題は、女性利用者が不快に思うかどうかだけで考えるものではありません。男の子自身が女性浴場へ入ることを恥ずかしいと感じる場合もあります。
厚生労働科学研究の報告でも、混浴を恥ずかしいと思い始めた年齢などを調査した研究が、混浴年齢を検討する材料とされています。つまり、大人の利用者だけでなく子どもの成長や羞恥心、プライバシーを尊重する視点も重要です。[参照:厚生労働科学研究成果データベース]
子どもが「もう女湯には入りたくない」と感じ始めた場合、年齢制限以内だからと無理に一緒に入浴させるのではなく、その気持ちを尊重して家族風呂など別の方法を検討することも大切です。
まとめ:男子小学生の女子風呂利用は「全員が嫌」ではなく年齢と施設ルールで考える
女子風呂に男子小学生が入ることについては、不快感や恥ずかしさを感じる人はいるものの、「全員が嫌」と一般化することはできません。重要なのは個人の好き嫌いだけで判断するのではなく、子どもの年齢と自治体・施設のルールを確認することです。
国の公衆浴場に関する衛生等管理要領では、混浴させない年齢の目安は「おおむね7歳以上」とされています。ただし、実際の年齢制限は地域の条例や各施設の利用規則によって確認する必要があります。
母親と男児だけで入浴するなど事情がある場合には、家族風呂・貸切風呂の利用や施設への事前相談が現実的です。また女性浴場でルール違反と思われる利用を見かけた場合も、子どもへ直接注意するのではなく施設スタッフへ確認するのが穏当です。女性利用者と子どもの双方が安心して利用できるよう、プライバシーと施設ルールの両方を尊重することが大切です。


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