神奈川県から北海道・札幌まで「高速バスで行きたい」と考えた場合、まず知っておきたいのは、神奈川県から札幌まで1本で直行する一般的な高速バスがあるわけではないという点です。北海道は本州と道路で直接つながっていないため、バス中心で移動する場合でも、途中で青森~函館間などをフェリーで渡る必要があります。
2026年時点で比較的組み立てやすいのは、神奈川県→東京→青森→フェリーで函館→高速バスで札幌というルートです。東京~青森には夜行高速バス、青森~函館には津軽海峡フェリー、函館~札幌には「高速はこだて号」があります。
ただし、これは全区間が一枚の乗車券でつながる直通ルートではありません。それぞれ別々に予約・乗車する必要があり、バスやフェリーの遅延も考えて乗り継ぎ時間には余裕を持たせる必要があります。以下、具体的な移動方法を順番に解説します。
- 神奈川県から札幌まで「高速バスだけ」で行くことはできない
- おすすめルートは「神奈川→東京→青森→函館→札幌」
- STEP1:神奈川県から東京駅へ移動する
- STEP2:東京から青森まで夜行高速バスで移動する
- STEP3:青森駅からフェリーターミナルへ移動する
- STEP4:青森から函館へフェリーで渡る
- 東京22時10分発の夜行バスなら青森10時15分発フェリーは余裕が少ない
- STEP5:函館フェリーターミナルから函館駅前へ移動する
- STEP6:函館から札幌へ「高速はこだて号」で移動する
- 高速はこだて号は事前予約・決済が必要
- 実際には1泊2日級の長距離移動になる
- 具体的なルート例
- すべての予約をギリギリにつなげないことが重要
- 悪天候・冬季はさらに余裕が必要
- 「高速バスで行きたい理由」が安さなら飛行機とも比較した方がよい
- 飛行機を使わないことが目的ならフェリー経由は面白い選択肢
- 予約する順番は「長距離区間から」が分かりやすい
- まとめ|神奈川県から札幌へは「東京→青森→函館→札幌」がバス中心で分かりやすい
神奈川県から札幌まで「高速バスだけ」で行くことはできない
神奈川県から札幌へ向かう場合、「横浜から札幌まで夜行バスでそのまま行けるのでは」と考えることがあります。しかし、本州と北海道の間には津軽海峡があるため、道路だけで北海道へ渡ることはできません。
青函トンネルはありますが、これは鉄道用のトンネルであり、高速バスや一般の自動車が青函トンネルを走って北海道へ渡ることはできません。そのためバスを主体にする場合でも、本州から北海道へ渡る区間ではフェリーなど別の交通機関を利用します。
実用的には「高速バス+フェリー+高速バス」と考えるのが分かりやすいでしょう。
おすすめルートは「神奈川→東京→青森→函館→札幌」
2026年時点で公共交通機関を組み合わせるなら、次のルートが比較的分かりやすい構成です。
| 区間 | 主な交通手段 | ポイント |
|---|---|---|
| 神奈川県→東京駅 | JR・私鉄など | まず東京駅へ移動 |
| 東京駅→青森駅 | 夜行高速バス | ドリーム青森/盛岡・東京号など |
| 青森駅→フェリーターミナル | 路線バス・タクシーなど | フェリー乗り場へ移動 |
| 青森→函館 | フェリー | 津軽海峡を渡る |
| 函館フェリーターミナル→函館駅前 | 路線バス・タクシーなど | 札幌行き高速バス乗り場へ移動 |
| 函館駅前→札幌駅前 | 高速はこだて号 | 予約制の都市間高速バス |
神奈川県内の出発地点が横浜・川崎・相模原・藤沢などどこなのかによって東京までの移動方法は変わりますが、東京駅を中継地点にすると青森方面の夜行バスへつなぎやすくなります。
STEP1:神奈川県から東京駅へ移動する
最初は神奈川県内から東京駅へ向かいます。例えば横浜駅からならJR東海道線などを利用できます。川崎方面からも東京駅への鉄道アクセスは容易です。
ここは無理に高速バスへこだわる必要はありません。東京~青森の夜行バスへ乗り継ぐことが目的なので、JRや私鉄で東京へ移動する方が時間を読みやすくなります。
夜行バスは予約制なので、東京駅へ到着する時間には十分な余裕を持たせます。首都圏の電車遅延なども考えると、発車直前の到着を前提にした予定は避けた方が安全です。
STEP2:東京から青森まで夜行高速バスで移動する
東京~青森間では、JRバス東北の「ドリーム青森/盛岡・東京号」が運行されています。東京駅から乗車して、盛岡を経由して青森駅まで向かう夜行高速バスです。
JRバス東北の公式案内では東京駅八重洲南口を22時10分に出発し、青森駅へ翌朝8時42分に到着するダイヤが掲載されています。道路事情や運行日により変更・遅延する可能性があるため、実際の乗車日は最新時刻表を確認してください。[参照:JRバス東北「東京→盛岡・青森」]
この路線は予約制です。乗車日の2か月前から予約でき、発車オーライネットなど一部の予約方法では需要に応じて運賃が変わるダイナミックプライシングも導入されています。東京~青森は3,900円~13,600円の変動運賃が設定されています。[参照:JRバス東北「ドリーム青森/盛岡・東京号」]
STEP3:青森駅からフェリーターミナルへ移動する
青森駅へ到着したら、次は北海道へ渡るフェリー乗り場へ向かいます。
青森市では、新青森駅・青森駅・フェリーターミナルなどを結ぶ「あおもりシャトルdeルートバス ねぶたん号」が運行されています。2026年度も運行されており、青森駅や新青森駅からフェリーターミナル方面への移動に利用できる便があります。[参照:青森市「ねぶたん号」運行情報]
ただし運行本数は多くありません。夜行バスの到着時刻とフェリーの出航時刻によっては、タクシーを使った方が乗り継ぎやすい場合があります。フェリーの出航直前に到着する計画は避け、乗船手続きに必要な時間も確保しましょう。
STEP4:青森から函館へフェリーで渡る
本州から北海道へ渡る重要な区間が青森~函館です。津軽海峡フェリーが青森港と函館港を結んでいます。
2026年の通常ダイヤでは複数便が設定されており、例えば青森10時15分発→函館13時55分着、青森14時20分発→函館18時00分着、青森17時15分発→函館20時50分着、青森22時25分発→函館翌2時05分着などがあります。時期によってダイヤや運航船が変更されるため、利用日の時刻表を必ず確認してください。[参照:津軽海峡フェリー「函館~青森航路 時刻表」]
通常は約3時間30分~3時間40分程度の船旅になります。高速バスを長時間利用した後なので、フェリー区間を休憩時間として使えるのもこのルートの特徴です。
東京22時10分発の夜行バスなら青森10時15分発フェリーは余裕が少ない
例えば公式時刻表どおり、東京駅22時10分発の夜行バスが青森駅へ翌朝8時42分に到着したとします。津軽海峡フェリーには青森10時15分発の便があります。
時刻だけを見ると約1時間30分ありますが、青森駅からフェリーターミナルへの移動と乗船手続きが必要です。さらに高速バスは道路渋滞や通行止めなどで遅れることがあります。
別々に予約する交通機関なので、夜行バスが遅れてフェリーへ乗り遅れても、原則として自動的に次の交通機関へ振り替えられるわけではありません。急がない旅なら、より後のフェリーを選ぶなど十分な余裕を持たせる方が安全です。
STEP5:函館フェリーターミナルから函館駅前へ移動する
函館港へ着いたら、次は札幌行きの「高速はこだて号」に乗るため函館駅前方面へ移動します。
ここでもフェリーと高速バスは別々の交通機関です。フェリーの到着予定時刻ぴったりに接続する高速バスを予約すると、船の遅れや下船に時間がかかった場合に乗り継げない可能性があります。
フェリーターミナルから函館駅方面へのアクセス時間を含め、余裕のある便を選ぶことが重要です。
STEP6:函館から札幌へ「高速はこだて号」で移動する
函館から札幌へは北海道中央バス・函館バスが共同運行する都市間高速バス「高速はこだて号」があります。
2026年夏ダイヤでは、函館駅前を7時18分、8時58分、13時28分、15時58分に出発する便が設定されています。札幌駅前にはそれぞれ13時20分、15時00分、19時05分、21時15分に到着するダイヤです。[参照:北海道中央バス「高速はこだて号」]
つまり函館~札幌だけでもおおむね6時間程度かかります。北海道は非常に広いため、「函館に着けば札幌はすぐ」という距離ではありません。
高速はこだて号は事前予約・決済が必要
高速はこだて号について函館バスは、予約なしでは乗車できないと案内しています。予約定員制(座席指定制)で、事前に予約と乗車券購入・決済を済ませる必要があります。[参照:函館バス「高速はこだて号は予約なしで乗車できますか?」]
「函館へ着いてから空いているバスへ乗ればいい」と考えるのではなく、あらかじめフェリーとの接続に余裕のある便を予約するのが基本です。
特に連休、夏休み、年末年始などは満席になる可能性があるため、旅程が決まったら早めに予約状況を確認するとよいでしょう。
実際には1泊2日級の長距離移動になる
神奈川県から札幌までバス中心で移動すると、かなり時間がかかります。
一例として、夕方に神奈川県から東京へ移動し、東京を夜に出発、翌朝に青森へ到着します。その後フェリーで函館へ渡り、さらに函館から札幌まで約6時間の高速バスへ乗ります。
接続が良くても非常に長時間の移動になり、乗り継ぎ待ちを含めると出発から札幌到着まで24時間前後、組み方によってはそれ以上になる可能性があります。
具体的なルート例
分かりやすく並べると、次のような流れになります。
- 神奈川県内→東京駅:JRなど
- 東京駅八重洲南口→青森駅:ドリーム青森/盛岡・東京号
- 青森駅→青森フェリーターミナル:ねぶたん号・タクシーなど
- 青森港→函館港:津軽海峡フェリー
- 函館フェリーターミナル→函館駅前:路線バス・タクシーなど
- 函館駅前→札幌駅前:高速はこだて号
このルートなら本州側の長距離区間と北海道側の長距離区間を高速バスにできます。ただし青森~函館だけはフェリーです。
すべての予約をギリギリにつなげないことが重要
この旅程で最大の注意点は、それぞれが独立した交通機関であることです。
例えば東京→青森のバスが渋滞で2時間遅れれば、予約した青森→函館のフェリーに間に合わない可能性があります。同様にフェリーが悪天候で遅れれば、函館→札幌の高速バスへ間に合わなくなる可能性があります。
そのため「青森駅8時42分着だから10時15分の船」「函館13時55分着だから直後のバス」といったギリギリの接続より、一本後を選ぶなど余裕を持たせた旅程がおすすめです。
悪天候・冬季はさらに余裕が必要
東北・北海道を通る長距離ルートなので、冬季は雪や吹雪、高速道路の通行止め、フェリーの欠航・遅延などが発生する可能性があります。
実際、JRバス東北でも高速道路の通行止めに伴い「ドリーム青森/盛岡・東京号」が一般道へ迂回し、到着遅延が発生するケースがあります。[参照:JRバス東北「運行情報」]
北海道側でも道路状況によって高速バスが遅れることがあります。特に冬にこのルートを利用する場合は、通常以上に乗り継ぎ時間を確保する必要があります。
「高速バスで行きたい理由」が安さなら飛行機とも比較した方がよい
神奈川から札幌まで高速バス中心で行くことは可能ですが、必ずしも最安になるとは限りません。
東京~青森の高速バス代、青森~函館のフェリー代、青森・函館でのアクセス費、函館~札幌の高速バス代を合計する必要があります。さらに食費や長い乗り継ぎ時間も発生します。
羽田空港から新千歳空港への航空券が安く販売されている日なら、飛行機の方が総額でも安くなる場合があります。単純に「高速バス=飛行機より安い」とは限らないため、旅行日が決まっているなら総額で比較するのがおすすめです。
飛行機を使わないことが目的ならフェリー経由は面白い選択肢
一方、「飛行機が苦手」「時間はあるので陸路・船旅を楽しみたい」「できるだけ高速バスで北上してみたい」という目的なら、このルートには独特の魅力があります。
夜に東京を出発して東北を縦断し、青森から津軽海峡を船で渡り、函館から北海道を高速バスで札幌まで進むため、移動そのものが旅になります。
速さを優先する移動方法ではありませんが、飛行機とはまったく違う旅行体験になります。
予約する順番は「長距離区間から」が分かりやすい
実際に予約するときは、まず東京→青森の夜行バスと函館→札幌の高速はこだて号の空席を確認し、その間に入るフェリーを組み合わせると考えやすくなります。
ただしフェリー到着から高速はこだて号まで十分な移動時間を確保してください。日付をまたぐ旅程なので、予約日の入力間違いにも注意が必要です。
「東京を出発した日の翌日に青森、その日のうちに函館・札幌」というように、予約画面の日付を一つずつ確認することが大切です。
まとめ|神奈川県から札幌へは「東京→青森→函館→札幌」がバス中心で分かりやすい
神奈川県から札幌へ高速バス中心で向かう場合、神奈川県→東京駅→夜行バスで青森駅→フェリーで函館→高速はこだて号で札幌というルートが比較的組み立てやすい方法です。
東京~青森ではJRバス東北の「ドリーム青森/盛岡・東京号」が運行され、青森~函館は津軽海峡フェリー、函館~札幌は予約制の「高速はこだて号」を利用できます。[参照:JRバス東北] [参照:津軽海峡フェリー] [参照:北海道中央バス]
本州と北海道の間は道路で直接渡れないため、高速バスだけで神奈川から札幌まで完結させることはできません。青森~函館などでフェリーを組み込む必要があります。
また各交通機関は別予約になるため、夜行バス→フェリー→高速バスを数十分単位でギリギリにつなげるのは避けた方が安全です。高速道路の渋滞、悪天候、フェリーの遅延などを考慮し、特に青森と函館では十分な乗り継ぎ時間を確保しましょう。
所要時間の短さを重視するなら羽田~新千歳の飛行機が圧倒的に便利ですが、「飛行機を使わず、できるだけ高速バスと船で北海道へ行きたい」という旅行なら、東京・青森・函館を経由するルートが現実的な選択肢になります。


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