青函フェリー(青森~函館)は短距離?中距離?航路距離113kmから分類をわかりやすく解説

フェリー、港

青森港と函館港を結ぶ青函フェリーは、乗船時間が約4時間なので「短距離フェリーなのか、中距離フェリーなのか」と迷いやすい航路です。結論からいうと、国土交通省が用いている航路距離による区分に当てはめると、青函フェリーの青森~函館航路は「中距離フェリー」に該当します。青森~函館の航路距離は113kmで、国土交通省は100km以上300km未満のフェリー航路を中距離として整理しているためです。ただし、「短距離・中距離・長距離」という呼び方は文脈によって使い方が異なることもあるため、以下で根拠と注意点を詳しく解説します。

青函フェリーの青森~函館航路は113km

青函フェリーは青森港と函館港を結ぶ定期フェリーです。東北運輸局が公表している「運輸要覧」では、青函フェリー株式会社が運航する函館~青森航路の片道航路距離は113kmと掲載されています。[参照]

同資料では所要時間も約3時間50分とされています。青函フェリーの公式時刻表でも、便によって3時間50分~4時間程度で青森と函館を結んでいます。[参照]

この「113km」という航路距離が、短距離か中距離かを判断する際の重要な数字になります。

国土交通省では100km以上300km未満を「中距離フェリー」としている

国土交通省海事局では、中・長距離フェリーを航路距離によって整理しています。その基準では、片道100km以上300km未満の航路を中距離フェリー、300km以上を長距離フェリーとしています。[参照]

また国土交通省の資料では、100km未満のフェリーを「短距離」、100km以上300km未満を「中距離」、300km以上を「長距離」と整理した例もあります。[参照]

したがって、113kmある青函フェリーの青森~函館航路は100kmの境界を13km超えており、距離区分では明確に中距離側に入ります。

短距離・中距離・長距離を表にすると分かりやすい

国土交通省資料で用いられている距離区分を簡単に整理すると、次のようになります。

分類 片道航路距離の目安 青函フェリーとの比較
短距離フェリー 100km未満 該当しない
中距離フェリー 100km以上300km未満 113kmなので該当
長距離フェリー 300km以上 該当しない

青函フェリーは113kmなので、100kmという境界をわずかに超えた「比較的短めの中距離フェリー」と考えると感覚的にも分かりやすいでしょう。

所要時間が約4時間でも「短距離」にはならない

フェリーの分類を考える際、「4時間くらいなら短距離では?」と感じることがあります。しかし、国土交通省の中距離・長距離フェリーの整理では、基本的に航海時間ではなく片道の航路距離が基準になっています。

例えば同じ4時間程度の乗船でも、船の速力や航路条件が違えば航路距離は変わります。そのため「何時間乗るか」だけで短距離・中距離を判断することはできません。

青函フェリーの場合は約3時間50分~4時間という所要時間よりも、「青森~函館が113km」という数字を見るのが分類上のポイントです。

青森~函館は津軽海峡フェリーでも113km

青森~函館間では青函フェリーのほかに津軽海峡フェリーも運航しています。東北運輸局の資料では、津軽海峡フェリーの函館~青森航路についても113kmとされています。[参照]

つまり「青函フェリーだから中距離」というより、青森港~函館港という航路自体が約113kmあるため、同区間を航行するフェリーは距離区分上、中距離に位置付けられると考えれば分かりやすいでしょう。

津軽海峡フェリーの運航基準図にも、函館~青森の航路距離は61海里、約113kmと明記されています。

函館~大間航路は短距離に分類できる

比較対象として分かりやすいのが、津軽海峡フェリーの函館~大間航路です。東北運輸局の資料では、この区間の航路距離は40km、所要時間は約1時間30分です。[参照]

40kmは100km未満なので、距離による区分では短距離フェリーとなります。

同じ津軽海峡を横断する航路でも、函館~大間は約40km、函館~青森は約113kmとかなり違います。この比較を見ると、青森~函館が中距離に入る理由を理解しやすくなります。

八戸~苫小牧は青函航路よりさらに長い中距離フェリー

さらに比較すると、八戸~苫小牧航路は東北運輸局資料で242kmとされています。これは100km以上300km未満なので、同じく中距離フェリーです。[参照]

ただし青函フェリーの113kmに対し、八戸~苫小牧は242kmと2倍以上あります。同じ「中距離」というカテゴリーでも、実際の航海時間や船内設備には大きな差があります。

そのため、「中距離フェリー=必ず長時間・大型船」という意味ではありません。青函フェリーは、中距離カテゴリーの中では距離が短い側に位置しています。

青函フェリーは実際には「短時間で北海道へ渡れる航路」という性格が強い

分類上は中距離ですが、利用者の感覚としては本州~北海道を短時間で結ぶ海上ルートという性格があります。

青函フェリーでは青森~函館をおおむね4時間で結び、2026年現在は青森発・函館発とも複数便が設定され、深夜や早朝にも運航されています。[参照]

新日本海フェリーや太平洋フェリーなど、乗船時間が十数時間~数十時間になる長距離フェリーと比べれば、旅行者から「短いフェリー」と認識されるのは自然です。ただし、それと国土交通省の距離分類は別の話です。

「短距離フェリー」という言葉に完全な統一ルールがあるとは限らない

注意したいのは、「短距離フェリー」「中距離フェリー」という名称が、すべての法律・運賃・予約サイトで必ず同じ定義によって使われているわけではないことです。

国土交通省が中・長距離フェリーの物流政策などを説明する際には、中距離を100km以上300km未満、長距離を300km以上として扱っています。一方、一般の旅行記事などでは「数時間で到着するフェリー」を感覚的に短距離航路と表現することもあります。

そのため、厳密さを求める場合は「国土交通省の航路距離による区分では中距離」と書くのが最も誤解の少ない表現です。

「中距離フェリー」と「中長距離フェリー」も区別して考える

国土交通省の資料では、「中・長距離フェリー」または「中長距離フェリー」というまとめ方もよく使われます。これは100km以上の中距離航路と300km以上の長距離航路をまとめて扱う表現です。

例えば物流のモーダルシフトに関する国土交通省資料では、100km以上の航路を中長距離フェリー航路として扱っています。[参照]

青函フェリーは113kmなので、この意味でも100km以上の「中長距離フェリー航路」の範囲に入り、その中では中距離側に分類されます。

青函フェリーと周辺航路を比較

北海道と本州を結ぶ代表的な航路を距離で比較すると、青函フェリーの位置付けがより明確になります。

航路 片道航路距離 距離による分類
函館~大間 40km 短距離
青森~函館(青函フェリー) 113km 中距離
青森~函館(津軽海峡フェリー) 113km 中距離
八戸~苫小牧 242km 中距離
秋田~苫小牧 413km 長距離

この表から分かるように、青森~函館は中距離の下限である100kmを少し超えた位置にあります。

旅行計画では分類より「所要時間と設備」を見る方が実用的

旅行者にとっては、短距離・中距離というカテゴリーよりも、実際の乗船時間や船内設備を確認する方が重要です。

青函フェリーの場合、現在の時刻表では青森~函館の所要時間はおおむね3時間50分~4時間です。夜行便もあるため、車で北海道・本州を移動する際の休憩時間として利用する人もいます。[参照]

長距離フェリーのように一晩以上を船内で過ごす航路とは旅行スタイルが大きく異なるため、「分類上は中距離、利用感覚としては比較的短時間」と覚えておくとよいでしょう。

まとめ:青函フェリーの青森~函館航路は「中距離フェリー」

青函フェリーの青森~函館航路は、東北運輸局の公式資料で片道113kmとされています。[参照]

国土交通省では、フェリー航路について100km未満を短距離、100km以上300km未満を中距離、300km以上を長距離として整理した資料があります。[参照]

したがって、国土交通省の航路距離を基準とした分類では、青函フェリー(青森~函館)は「中距離フェリー」と考えるのが適切です。113kmなので中距離の中ではかなり短い側にあり、函館~大間40kmのような短距離航路と、八戸~苫小牧242kmのような長めの中距離航路との間に位置します。

なお、一般会話では約4時間の航海を「短いフェリー」と表現することもあります。そのため厳密に説明する場合は、「乗船時間は比較的短いが、国土交通省の距離区分では中距離フェリー」と表現するのが最も分かりやすいでしょう。

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