在留資格の申請は、外国人本人と協力者(例えば配偶者)が共同で行うことが多いですが、申請後に関係性が変化することもあります。例えば、申請直後に離婚の話が出た場合、すでに提出された申請を取り下げたいと考えるケースがあります。本記事では、在留資格の申請を取り下げることができるのか、その方法や注意点について解説します。
在留資格の申請は取り下げ可能か?
結論から言えば、在留資格の申請は本人または代理人によって取り下げが可能です。ただし、一度入管に提出された後は、その内容を完全に取り消すことは困難な場合もあります。特に、外国人本人がすでに申請を出している場合、日本人配偶者が「協力しない」という意思を示しても、申請そのものを止められるとは限りません。
実務上、取り下げたい場合は、入管に対して「申請取下書」を提出することが必要になります。ただし、この書類は申請者本人の意思によるものでなければ基本的に受理されません。
配偶者ビザの更新と離婚の関係
配偶者ビザ(日本人の配偶者等)の更新は、継続した婚姻関係が前提です。したがって、離婚が成立すれば、たとえ更新が許可されたとしても在留資格の根拠が失われます。
ただし、更新許可が出た後に離婚した場合、ビザの有効期間中は合法的に滞在できることがあります。ただし、離婚後も継続して在留を希望する場合は、速やかに「定住者」など別の在留資格への変更手続きを行う必要があります。
申請を止めたいときに取るべき具体的な行動
申請を止めたいと思った場合、以下の方法が考えられます。
- 申請者本人に申請取下書の提出を依頼する:最も確実な方法です。
- 入管に事情説明書を提出する:協力者として、自身が今後協力する意思がないこと、関係が破綻していることなどを説明した書面を入管に提出することで、審査に影響を与える可能性があります。
- 離婚が成立した場合は速やかに入管へ報告する:離婚届受理証明書などを添えて、婚姻関係の終了を報告します。
虚偽の申請や不正な滞在に対するリスク
もし在留資格の取得に際して虚偽の情報(例えば離婚が決まっているのに婚姻継続を装う)を提供していた場合、不許可になる可能性があります。また、在留中に離婚が成立したにもかかわらず、報告を怠ったり不適切な滞在を続けた場合は、次回の更新時に影響を及ぼす可能性があります。
したがって、協力できない状況にある場合は、入管に誠実に報告することが長期的には重要となります。
配偶者ビザと入管の判断基準
入管は形式的な書類だけでなく、実態に基づいて審査を行います。そのため、申請時点で婚姻関係が破綻していると判断されれば、たとえ申請書が受理されていても不許可となる可能性は十分にあります。
実際に、別居中や離婚協議中であることが明らかになっていたケースでは、更新が認められなかった例も報告されています。
まとめ:協力できない事情があるなら誠実な対応を
在留資格の申請後に離婚問題が発生した場合、協力をやめたいという気持ちは当然のことです。ただし、申請の取り下げには申請者本人の意思が必要であること、そして入管に対して事実関係を正確に伝えることが重要です。最善の対応は、速やかに入管に連絡し、現在の状況を説明することです。

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