自分で小さな水族館を開きたいと考える方は意外と多く、特に個人経営や地域密着型の展示スペースとして注目されています。この記事では、実際に小規模な水族館を開設する際に必要となる資格や手続き、注意点について詳しく解説します。
展示用に生き物を扱う際は「動物取扱業」の登録が必要
水族館として一般公開を行い、魚や水生生物を展示する場合は「動物の愛護及び管理に関する法律」に基づき、動物取扱業(展示業)の登録が必要です。この登録は、都道府県の担当窓口に申請する形で行います。
登録には専任の「動物取扱責任者」を配置する必要があり、一定の実務経験や資格(獣医師・動物関連学科卒など)が求められます。たとえば、「2年以上の展示業の実務経験」か「指定資格の取得」が一般的な条件です。
水族館の規模によっては消防法や建築基準法も確認が必要
来館者が一定数を超える規模であれば、防火設備や避難経路の確保といった消防法上の要件や、建築物の用途変更に関する建築基準法上の手続きが必要となることがあります。特にテナントや古い建物を活用する際は注意が必要です。
また、水を多量に使用する施設となるため、床の耐荷重や配管工事の適正化も重要なポイントです。
営利・非営利にかかわらず「届出」は必須
水族館を営利目的で運営する場合はもちろん、無料公開であっても展示行為そのものが「動物取扱業」の対象となるため、「趣味の延長」ではなく、公に展示するのであれば原則届出が必要です。
自治体によって詳細な要件は異なるため、事前に該当する自治体の動物愛護管理担当部署に相談するとスムーズです。
飼育環境や生き物の健康管理体制も重要な審査ポイント
登録審査では、魚や甲殻類などの展示生物が適切な環境で飼育されているかが確認されます。水質管理、ろ過設備、餌の管理、照明・温度調整など、基本的な設備の整備が求められます。
さらに、来館者に誤って魚を触らせない構造や、スタッフによる安全誘導体制など、動物福祉と安全性の両立も重視されます。
実例紹介:地方で話題の「個人経営の小さな水族館」
例として、岡山県の「ももたろう水族館」は個人が立ち上げた小さな展示施設で、登録を受けた展示業者として適切な飼育と展示を行っています。多くの来館者に支持され、地域観光にも貢献しています。
このように、小規模でも法令を遵守しながらユニークな運営を目指す水族館は、近年増加しています。
まとめ
- 展示目的で水族館を運営するには「動物取扱業(展示)」の登録が必要
- 責任者に一定の資格・経験が求められる
- 建築・消防法などの関連法規も確認する
- 無料・非営利でも「展示」は届出対象
- 飼育環境の整備と生物への配慮が不可欠
夢の小さな水族館、実現には法令と責任ある運営が伴いますが、地域に愛される施設をつくる大きな一歩になるでしょう。


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