北海道と本州を自家用車で直接往来できる道路があれば、旅行や物流の利便性が格段に高まるでしょう。しかし現在のところ、両地域を結ぶ「道路」は存在せず、フェリーか鉄道貨物(カートレイン)による移動が一般的です。本記事では、現在の移動手段、過去の構想、将来的な可能性について詳しく解説します。
現在の北海道〜青森間の自家用車移動方法
現在、自家用車で北海道と青森を移動するには主に2つの方法があります。
- フェリー:津軽海峡フェリー(青森港〜函館港)や、青函フェリーなどの航路を利用
- カートレインや車載列車:かつて存在したが、現在は旅客用のサービスとしては廃止
特に津軽海峡フェリーは24時間運航で予約も簡単。車両サイズによって料金は異なりますが、運転せずに快適に移動できます。
青函トンネルはなぜ自家用車通行不可なのか
青森と北海道を結ぶ「青函トンネル」は1988年に開通した全長53.85kmの海底トンネルで、鉄道専用です。構造上、道路を併設する設計ではなく、自動車の通行は安全上・構造上ともに不可能となっています。
また、車両火災時の換気や緊急避難などの観点からも、車道の併設には高度な技術と莫大な費用が必要とされるため、現実的な課題は多いです。
過去に構想された「青函道路トンネル」計画
かつて国土交通省や民間団体の一部では「青函道路トンネル」構想が検討されたことがあります。これは青函トンネルとは別に、自動車専用トンネルを新設するという壮大な計画でした。
しかし、事業費が1兆円以上に及ぶとの試算や、地震多発地帯でのリスク、青函フェリーの存在による実現性の低さなどから、実行に至っていません。
海外事例に見る「海底道路トンネル」の可能性
ノルウェーの「エイフィヨルドトンネル」や、イギリスとフランスを結ぶ「ユーロトンネル(英仏海峡トンネル)」では、実際に車両輸送のための海底トンネルが存在します。
特にユーロトンネルでは、専用車両に乗せられた自家用車ごとトンネルを通行できる仕組みで、安全性や効率性を確保しています。こうした事例は、日本における将来的な展望として参考になる可能性もあります。
技術的には可能だが、経済性がネック
技術的には青函道路トンネルの建設は可能だとされています。しかし、事業採算性やフェリーとの競合、工事期間の長期化など多くの課題があります。
さらに、青函トンネル自体も老朽化の問題や、貨物列車との共存の難しさが議論されており、道路トンネルの整備は中長期的視点での国家プロジェクト規模の課題となります。
まとめ:しばらくはフェリーが現実的な選択肢
現時点では、北海道と青森を自家用車で直接結ぶ道路は存在しません。将来的に青函道路トンネルなどの構想が復活する可能性はあるものの、今後数十年以内に実現する見込みは低いといえるでしょう。
そのため、現実的な選択肢としては今後もしばらくはフェリーの利用が主流となりそうです。時間に余裕を持って、旅路を楽しみながら移動するのも北海道旅行の魅力の一つです。


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