東南アジアを旅行する際、多くの人が経由するフィリピン・マニラ。セブ島など人気リゾート地に向かう際に、ニノイ・アキノ国際空港を利用する機会も増えています。しかしネット上では「マニラは危険」という声も多く見られ、乗り継ぎであっても警戒する人が少なくありません。本記事では、マニラ乗り継ぎ時の注意点と実際の治安状況、安全な過ごし方などについて詳しく解説します。
マニラの治安状況：悪評の理由と現実
マニラは過去に犯罪率の高さが注目された経緯があり、特に日本人旅行者を狙った詐欺や窃盗の報告が複数あります。しかし、2020年代以降、観光エリアや空港周辺の警備は強化されており、日中の移動や正規の手配を行っている限り、大きなトラブルに巻き込まれる可能性は低いです。
ただし、夜間の外出や個人手配のタクシー利用には引き続き注意が必要です。空港から一時入国する場合でも、公共交通機関を避け、信頼できる送迎サービスを利用することが推奨されます。
マニラ空港（NAIA）の現状と乗り継ぎ事情
マニラのニノイ・アキノ国際空港（NAIA）は、複数のターミナルに分かれており、ターミナル間移動が必要な場合は時間に余裕を持つことが重要です。空港内の案内は年々改善されていますが、空港設備の老朽化やフライトの遅延、混雑によるストレスは依然としてあります。
また、入国審査の待ち時間が長い傾向にあるため、乗り継ぎ時間が短い場合は一時入国を避けた方が無難です。5時間以上の余裕がある場合でも、近隣ホテルでの休憩程度にとどめるのが現実的です。
一時入国するならどこへ行く？安全な選択肢
もし一時入国する場合、安全な観光エリアとしては以下のような選択肢があります。
- マカティ：ビジネス街で警備が厚く、ショッピングモールやレストランが充実
- ボニファシオ・グローバルシティ（BGC）：近代的で整備されたエリア。日本人駐在員にも人気
- モール・オブ・アジア（MOA）：空港から比較的近く、大型モールで時間調整しやすい
どのエリアでも、Grabなど信頼できる配車アプリを利用し、公共の場所を中心に行動するのが安心です。
旅行者が気をつけるべきポイント
マニラを乗り継ぐ旅行者が覚えておきたいポイントは次のとおりです。
- 空港外に出るなら事前に情報収集（移動時間や治安）
- 余裕あるスケジュールを組む（乗り遅れリスクを避ける）
- 現地通貨とSIMカードの準備（通信手段を確保）
- 怪しい勧誘や個人タクシーは無視（日本人を狙った詐欺を警戒）
また、空港内で過ごす選択肢も忘れてはいけません。航空会社のラウンジ利用や、仮眠施設を予約しておけば、外に出ずとも快適に時間を過ごすことが可能です。
実際の体験談と印象の違い
セブ島では思ったよりも安全だったという声も多く、フィリピン＝危険というイメージはやや誇張されている面もあります。実際、マニラも主要エリアや日中の行動に限れば、慎重に行動することで問題は起こりにくいです。
ただし、「安全かどうか」ではなく「備えて行動できるかどうか」が最も大切です。日本と同じ感覚で行動しない意識を持つことが、トラブルを避ける鍵となります。
まとめ：マニラ経由の旅行は可能、ただし計画的に
マニラは必ずしも避けるべき都市ではありませんが、短時間の観光を行う際はリスクと時間管理のバランスが重要です。空港内にとどまるのが最も安全ではあるものの、入国しての観光も不可能ではありません。
日本語の案内が少なく、独自の交通事情や治安の違いに戸惑う場面もあるかもしれませんが、事前準備と慎重な行動さえ徹底すれば、乗り継ぎ中に少しだけフィリピンを味わう体験もまた魅力の一つとなるでしょう。
コメント