熊本市内をはじめ、日本全国の多くの路線バスでは「2人掛けのくっついた座席」が一般的に採用されています。しかし、隣に人がいない時に荷物で座席を占有されたり、圧迫感を感じるという声もある中で、なぜこのようなシート配置が主流なのか疑問に思ったことはないでしょうか。本記事では、その背景やメリット・デメリット、今後の可能性について詳しく解説します。
なぜ2人掛けがくっついているのか?設計上の理由
バスの2人掛け座席が並列でくっついている最大の理由は、車両の空間効率です。1人掛けを並べるよりも、2人掛けをくっつけて設置した方が床面積を効率よく使え、座席数を最大限確保できます。
また、製造面でも2人セットの座席ユニットはコスト効率が良く、車両メーカーやバス会社にとって経済的な選択肢でもあります。特に都市部では座席数よりも「乗客収容力」が重要視されるため、立ちスペースを確保しつつ座席数もある程度保つには合理的な配置です。
利用者側から見たメリットと実情
利用者にとっては、2人掛けシートは隣に誰もいなければ広々と座れるというメリットがあります。また、友人や家族と乗車する場合には便利で快適です。
しかし一方で、混雑していない時間帯には荷物で片方の席を占領する人も多く、空席があるのに座れないという事態も発生しがちです。これは「座席配置」の問題というよりは、「マナー」の課題と言えるでしょう。
なぜ1人掛けや間隔を空けた配置にしないのか
1人掛け席や独立シートは、都市間高速バスや観光バスでは多く採用されていますが、路線バスではコストや回転率の面から現実的ではないケースが多いです。
例えば独立シートを導入することで座席数が大幅に減少し、混雑時の輸送効率が下がることになります。定時運行と乗降の迅速性も考慮すると、あえて現行のスタイルが維持されているという背景があります。
課題と対策:荷物占領問題をどう考える?
座席の一方を荷物で占拠しているケースに対して、バス会社によっては車内アナウンスで「荷物は膝の上に」や「空いている席は譲り合ってご利用ください」と促す例もあります。
しかし実際には声かけしづらい雰囲気もあり、利用者同士のマナー意識に頼っている部分が大きいのが現状です。自治体や事業者によっては「ひと席ひと荷物」禁止のステッカー掲示などの工夫も始まっています。
今後は変わる?バリアフリーや多様性対応の流れ
近年ではバリアフリーの観点から、車いすスペースや優先席の拡充、ベビーカー対応などを重視する設計も増えています。これに伴い、座席レイアウトも少しずつ多様化する可能性があります。
また、プライバシーを重視したパーソナルシートの導入や、アプリによる乗車予約・着席指定などが今後導入される可能性もあり、座席スタイルにも変化が見込まれます。
まとめ|2人掛けシートは合理性から生まれたが、課題も
熊本をはじめとする地域のバスに見られる「2人掛けくっついた座席」は、空間効率やコストの観点から導入されているものですが、同時に利用者のマナーや意識に委ねられている面も多く存在します。今後の交通環境の変化と共に、より快適で公平な座席環境づくりが期待されます。


コメント