アメリカへの旅行を計画していると「海外旅行保険に入ったほうがいい」と勧められることがあります。特にアメリカは医療費が非常に高額なため、ちょっとしたケガや体調不良でも高額な出費になる可能性があります。この記事では、2週間程度のアメリカ旅行で必要とされる補償内容やおすすめの保険金額の目安について解説します。
なぜアメリカでは海外旅行保険が必須なのか?
アメリカでは国民皆保険制度がなく、医療費は自由診療となっているため、ちょっとした治療でも数万円から数十万円、入院すれば数百万円にのぼることもあります。
たとえば、風邪をひいてクリニックで診察・薬を処方してもらうだけで2〜3万円、救急搬送や1泊の入院で50万円以上かかるケースもあります。こうした出費に備えるには、十分な補償内容を持つ旅行保険が欠かせません。
2週間のアメリカ旅行に必要な補償額の目安
必要な補償金額は「治療・救援費用」を中心に考えるのが基本です。以下が目安になります。
- 治療・救援費用:3,000万円〜無制限(推奨は5,000万円以上)
- 賠償責任補償:1億円程度(物損・人身事故などに備える)
- 携行品損害:10万〜30万円程度(スマホ・カメラ・スーツケースなど)
- 死亡・後遺障害:1,000万〜2,000万円(遺族補償が目的)
特に「治療・救援費用」が最も重要で、ここに重点を置いたプランを選ぶのが基本です。
補償内容でチェックすべきポイント
保険選びで重視すべき項目には以下があります。
- キャッシュレス診療に対応しているか(病院で現金不要で治療が受けられる)
- 24時間日本語サポートがあるか(緊急時に安心)
- 治療費と救援者渡航費の両方が含まれているか(家族の渡航や滞在費をカバー)
これらはトラブル時の対応力に直結するので、保険料の安さだけで選ばないように注意しましょう。
実例:保険未加入で高額請求されたケース
2023年にアメリカで転倒し、足を骨折した日本人観光客は、救急車で病院に搬送されて手術・入院を受けた結果、総額約720万円の請求を受けました。保険未加入であったため、自己負担で支払うことになり、帰国後も分割返済に苦しむことに。
一方、同様のケースでも治療・救援費用が無制限の保険に加入していた別の旅行者は、すべて保険会社が支払いを代行し、帰国後の手続きもサポートされたとのことです。
クレジットカード付帯保険との違いと注意点
一部のクレジットカードには海外旅行保険が自動付帯または利用付帯されていますが、補償額は数百万円程度と少なく、特に治療費は不十分です。また、救援者費用や携行品損害が対象外となる場合も多く、あくまで補助的に考えるべきです。
2週間という長めの滞在であれば、専用の海外旅行保険を別途契約するのが安全です。クレカの保険との併用が可能な場合もあるため、重ねて加入しておくと安心です。
まとめ|2週間のアメリカ旅行には手厚い保険が安心
アメリカ旅行では医療費の高額さから、海外旅行保険は事実上「必須」と言えます。2週間の滞在であれば、治療費5,000万円〜無制限、賠償責任1億円以上を目安にしたプランが安心です。
いざという時に困らないためにも、信頼できる保険会社のプランを選び、事前にサポート内容を確認しておきましょう。安心して旅を楽しむための大切な準備のひとつです。


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