地方や郊外を中心に「1時間に1本」や「1日数本」といった路線バスの本数の少なさが問題となっています。本記事では、なぜ運行本数が少ないのか、そして増便は本当に可能なのかを、交通行政や運行事業者の視点から解説します。
なぜ地方のバス本数は少ないのか
最も大きな要因は需要(利用者)が少ないことです。バスは人件費、燃料費、車両維持費など多くのコストがかかりますが、乗客が少なければ採算が取れません。
例えば、1便あたりの利用者が3〜4人しかいない場合、増便しても赤字が拡大するだけというケースも多く見られます。
バス本数を増やすにはどうすればいい?
本数を増やすには、以下のような方法が考えられます。
- 自治体による補助金支援:赤字部分を自治体が補填することで便数を維持・拡大。
- 住民の利用促進:地元住民が定期的に利用することで、採算が改善される。
- オンデマンド交通への転換:定時運行ではなく予約制で効率的に運行する方式。
中でも、地域住民の声を反映して自治体が行う補助は、もっとも現実的な手段とされています。
実際に増便された事例
山口県宇部市では、地元住民の強い要望と調査を元に、1日3便だった路線を1日6便に拡充した事例があります。この際、「地域協議会がアンケートと要望書を提出」し、市が試験運行として増便を実施。その後、利用者数が安定したことで本格的なダイヤ改正につながりました。
このように、住民の協力と実態調査がカギになります。
オンデマンド交通という選択肢
近年は「定時定路線」ではなく、事前予約で必要な時に運行されるオンデマンドバスも注目されています。岩手県の一部地域や長野県茅野市などでは、タクシーとバスの中間のようなスタイルで地域移動を支えています。
これにより、従来の定時運行よりも効率がよく、運転士不足や燃料費増加にも対応できます。
地域住民ができるアクションとは
- 市区町村に対する要望提出:交通政策課などに要望を伝える。
- 利用状況の共有:町内会・自治体のアンケートに積極的に回答。
- コミュニティ会議で議題化:交通の便が悪い問題を地域の議題として提案。
ただ「少ない」と感じるだけでなく、実際に利用した記録や要望書を残すことで、改善への第一歩となります。
まとめ:バスの本数を増やすには「声」と「数字」が鍵
路線バスの本数が少ない背景には、コストと利用者数のバランスがあります。しかし、住民が声を上げ、データに基づいた要望を行えば、自治体や事業者による見直しや増便が実現する可能性も十分あります。
また、オンデマンドバスといった新しい形の交通手段も広まりつつあります。地域と行政が一体となって、住みやすさを見直す動きに期待が寄せられています。


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