冬季の高速道路ではチェーン規制が実施されることがあり、スタッドレスタイヤやチェーンの装着状況がチェックされます。しかし、もしチェックに通らなかった車はその後どうなるのでしょうか?本記事では、高速道路のチェーン規制の仕組みや、規制に適合しなかった場合の対応について詳しく解説します。
高速道路のチェーン規制とは?
チェーン規制は、大雪や路面の凍結が発生した際に、滑り止め装置(スタッドレスタイヤまたはタイヤチェーン)の装着を義務付ける規制です。
1. チェーン規制の基準
国土交通省と高速道路会社(NEXCO)では、以下の状況でチェーン規制を実施することがあります。
- 大雪や路面凍結によるスリップ事故の防止
- 標高が高い峠道や急勾配のある道路
- 除雪作業が追いつかない悪天候時
2. チェーン規制の対象車両
チェーン規制がかかると、以下のような車両は規制区間を通行できません。
- ノーマルタイヤ(夏用タイヤ)
- スタッドレスタイヤ未装着の車両
- タイヤチェーン未装着の車両
チェーン規制時のチェックポイント
チェーン規制が実施されると、サービスエリア(SA)やパーキングエリア(PA)でタイヤのチェックが行われます。
1. チェックポイントの設置場所
チェーン規制が実施される際は、通行前の要所となるSA・PAで規制対応の確認が行われます。
2. チェック方法
チェックの際には、係員が目視や簡易的な検査を行い、規制に適合しているか判断されます。
3. チェックに通らなかった場合
規制に適合していない車は、そのまま高速道路を走行することはできません。その後の対応については以下で詳しく説明します。
チェックに通らなかった車の対応
もしチェーン規制のチェックに通らなかった場合、主に3つの対応が求められます。
1. その場でチェーンを装着する
PAやSAで携帯しているチェーンを装着すれば通行可能になります。事前にチェーンを準備しておくと安心です。
2. 高速道路を降りる
規制に適合しない車両は、最寄りのIC(インターチェンジ)やSAの出口から一般道へ誘導されます。
3. SAやPAで待機
すぐにチェーンの装着ができない場合は、天候が回復するまで待機する必要があります。
チェックをすり抜けることはできるのか?
「チェックに通らなかった車がそのまま高速を走り続けられるのでは?」という疑問がありますが、基本的には規制違反の車両は先へ進めません。
1. 規制エリアでは通行不可
チェーン規制が敷かれた区間には、追加のチェックポイントや警察による取り締まりが行われることがあり、規制に適合しない車両は進入禁止となります。
2. ETC専用のSA・PAは?
スマートETCを備えたPAでも、規制対象の車両は強制的に一般道へ誘導される場合があります。
チェーン規制時の安全運転のポイント
チェーン規制時は、通常の走行よりも慎重な運転が求められます。
1. 速度を落として走行
チェーン装着車は特に制動距離が長くなるため、速度を抑えた運転を心がけましょう。
2. 車間距離を十分に取る
積雪・凍結路面では、通常よりも車間距離を長めに確保することが重要です。
3. 急ブレーキ・急ハンドルを避ける
滑りやすい路面では、急な操作がスリップの原因となるため、ゆっくりとした操作を心がけましょう。
まとめ
高速道路のチェーン規制では、適合しない車両はチェックポイントで通行不可となります。
- チェーン規制は積雪や凍結時に実施され、滑り止め装置の装着が義務付けられる
- SA・PAでのチェックに適合しない場合、チェーン装着・一般道へ誘導・待機のいずれかの対応が求められる
- スマートETCがあるPAでも、規制対象の車は一般道へ誘導される場合がある
- 冬季は事前にスタッドレスタイヤまたはチェーンを準備しておくと安心
雪道での安全運転のために、規制に適合した装備を準備し、慎重な運転を心がけましょう。
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