なぜ新山口駅と小郡駅が存在するのか?2つの「小郡駅」の歴史をひも解く

鉄道、列車、駅

山口県を代表するターミナル駅「新山口駅」は、かつて「小郡駅」という名称で親しまれていました。しかし現在でも「小郡駅」という名前の駅が別の場所に存在します。「小郡駅は2つあったのか?」という疑問を持つ人も多いのではないでしょうか。今回はこの2つの駅名の関係性と、それにまつわる歴史を詳しく解説します。

もともと「新山口駅」は「小郡駅」だった

現在の新山口駅は、山陽本線・山口線・宇部線の3路線が交わる交通の要衝として機能しており、山陽新幹線の停車駅でもあります。この駅は元々「小郡駅」として開業し、長年その名前で親しまれてきました。

しかし2003年、山陽新幹線の利便性を前面に押し出すために、地域の中心であることを明確にする目的で駅名が「新山口駅」に改称されました。

現在の「小郡駅」は山口市ではない

一方、現在も「小郡駅」として存在しているのは、福岡県小郡市にある西鉄天神大牟田線の駅です。こちらの小郡駅は、新山口駅とはまったく別の駅であり、地理的にも異なる場所に位置しています。

つまり、同時期に「小郡駅」という名称の駅が2か所に存在していたというのは事実であり、それぞれが異なる鉄道路線・運営会社に属していたという背景があります。

なぜ名称の重複が起きたのか

このような名称の重複は、日本全国でも珍しくありません。特に地名が同じであれば、別の鉄道会社が同じ名前を採用することもあり得ます。山口県と福岡県にはそれぞれ「小郡」という地名が存在しており、それに由来して駅名が付けられたのです。

ただし、新幹線駅のブランド力や、地域名としての「山口」を前面に出す必要性があったことから、山口県の「小郡駅」は「新山口駅」へと改称されたという経緯があります。

「新山口駅」の現在と地域への影響

「新山口駅」という名称は、山口県の主要都市であることを外部にわかりやすく伝える効果があり、観光やビジネスの面でもメリットが大きいとされています。

一方で、地元では今でも「小郡」と呼ぶ人も多く、地名としての「小郡」はそのまま残っているため、行政や生活の中では旧称が根強く残っています。

まとめ|2つの「小郡駅」は実在したが、今は明確に区別されている

結論として、かつて「小郡駅」は山口県と福岡県の2か所に存在しており、それぞれ別の駅として機能していました。山口県の小郡駅は2003年に「新山口駅」と改称され、現在では混同のリスクは減ったものの、歴史的な背景を知ることでその理由や地域性への理解が深まります。

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