公共交通機関を利用して通勤する際、交通費がどう支給されるのかは働くうえで重要なポイントです。特に、行きと帰りで異なる交通ルートを使う場合、交通費の支給方法がわかりづらくなりがちです。本記事では、複雑な通勤経路における交通費の支給方法について解説します。
通勤手当の基本:最も経済的かつ合理的な経路が原則
通勤手当(通勤交通費)は、通常「もっとも経済的かつ合理的な経路および方法」によって計算されるのが原則です。これは労働基準法上の義務ではなく会社の就業規則に基づく支給ですが、常勤職員には支給されるのが一般的です。
たとえば、同じ勤務先に複数のルートが存在し、往路と復路で使うバス路線が異なる場合、それぞれの費用を合算するのではなく、企業が定める合理的なルートの金額が支給されることが多いです。
行きと帰りで異なるバスを使う場合の支給例
朝はA路線、夜はB路線のバスを利用するケースを例にとります。A路線が片道300円、B路線が片道350円の場合、企業が「朝のA路線が合理的」と判断すれば、通勤手当は往復600円として支給される可能性があります。
逆に、企業が「朝はA路線、夜はB路線」のルートを合理的と判断すれば、片道ずつ異なる金額で合算(300円+350円=650円)して支給する場合もあります。この判断は会社側の交通費規程に大きく左右されます。
会社に事前確認すべきポイント
- 就業規則または交通費支給規程に「異なる路線使用時の取り扱い」が明記されているか
- 往復で異なるルートを申請してもよいか(申請方法が一元的か)
- 月額定期券がないルートでも実費精算可能か
特に田舎のバス路線のように運行本数が限られている場合、実際に使わざるを得ないルートが「合理的」と認められることが多くなります。
定期券購入ができないルートでの対応
通勤で利用するバス路線に定期券設定がない場合、ICカードの利用履歴や領収書をもとに実費支給となる場合があります。
この場合、月額支給ではなく日数に応じた変動型支給となることがあるため、乗車履歴の記録保存が必要です。バス会社によっては紙の領収書が発行できない場合もあるので、スクリーンショットや利用明細の保存をおすすめします。
通勤手当の非課税枠についても知っておこう
通勤手当には所得税の非課税限度額が定められており、公共交通機関を使う場合は「月15万円まで非課税」です。よって、複雑な通勤経路でも合理的な範囲であれば非課税で手当が支給されます。
ただし、自家用車やバイクでの通勤は距離に応じた限度額があり、今回のようなバス通勤とは計算方法が異なるので注意が必要です。
まとめ:通勤手当の支給は事前確認がカギ
行き帰りで異なるバス路線を使う場合でも、企業が定める合理的な経路として認められれば、両方を反映した金額で通勤手当が支給される可能性があります。重要なのは「事前の相談と確認」。
配属前に人事・総務担当に確認しておくことで、安心して勤務を開始できるでしょう。実際の利用状況をもとにした柔軟な対応を求めてみてください。


コメント