山梨の郷土料理を味わう旅：歴史と味が息づく名物グルメ7選

山梨県は豊かな自然と歴史を背景に、多彩な郷土料理が育まれてきました。本記事では、山梨を訪れるならぜひ味わいたい伝統的な名物料理を紹介します。旅行や食べ歩きの参考に、地元で愛され続ける味をチェックしてみましょう。

ほうとう：山梨を代表する郷土料理

「ほうとう」は、小麦粉を練って平打ちにした麺をかぼちゃや野菜と一緒に味噌仕立てで煮込む山梨名物です。戦国時代に武田信玄が陣中食として広めたともいわれ、栄養価の高さが特徴。

甲府市や河口湖周辺には「小作」や「ほうとう不動」などの名店が点在しており、観光客にも地元民にも親しまれています。

富士吉田市を中心に愛される「吉田のうどん」は、極太で強いコシが特徴のうどんです。味噌と醤油を合わせたつゆ、馬肉やキャベツのトッピングも独特。

市内には50軒以上の専門店があり、「美也樹」「桜井うどん」などが人気。リーズナブルな価格で、地元のソウルフードとして親しまれています。

「鳥もつ煮」は、鶏のレバー・砂肝・ハツなどを甘辛く煮詰めた料理。2000年代に人気が高まり、2010年のB-1グランプリで優勝して全国的に有名になりました。

「奥藤本店」や「とんかつ力」などの店舗で本格的な鳥もつ煮を味わえます。ご飯のおかずにも、お酒のおつまみにも最適。

山梨の郡部では昔から馬肉が食べられており、特に「馬刺し」は郷土の味覚として人気です。柔らかくクセのない赤身を、にんにく醤油でいただくのが定番。

塩山や甲州市の居酒屋・郷土料理店で提供されていることが多く、「おもてなしの心」が感じられる一品です。

「信玄餅」は、きな粉をまぶした求肥に黒蜜をかけて食べる山梨銘菓。桔梗屋が製造する商品が有名で、県内各地の駅・高速SA・空港で購入できます。

最近では、信玄餅をアイスやプリンなどにアレンジした商品も登場し、スイーツ好きにも注目されています。

駿河湾で獲れたアワビを醤油で煮て保存性を高めた「煮貝」は、江戸時代から続く山梨の高級名産。甲府の特産として贈答用にも利用されています。

現在ではレトルトや瓶詰でも販売されており、旅のお土産にも適しています。

山梨には、ほうとうをはじめとする身体に優しい料理や、歴史的背景を持つ食文化が息づいています。地元の素材を使った温かみのある郷土料理を楽しみながら、旅の思い出をより深いものにしてみてはいかがでしょうか。