飛行機というと「ジェット機の方がプロペラ機より速い」と考える人は多いですが、実際の所要時間は単純に機体の速度だけでは決まりません。たとえば調布〜大島便ではプロペラ機が約25分で到着する一方、かつて運航されていた羽田〜大島便はジェット機で約40分だった時代がありました。
「速いジェット機なのになぜ時間がかかるの?」と不思議に感じますが、そこには空港の運用方法や飛行ルートなど複数の理由があります。
飛行機の所要時間は機体の速度だけでは決まらない
飛行機の所要時間には、単純な巡航速度だけでなく、離陸待機・上昇・降下・着陸まで含まれます。
特に短距離路線では、巡航している時間よりも上昇と降下に使う時間の割合が大きくなります。
短距離になるほど「最高速度」より「空港運用」の影響が大きくなります。
羽田空港は離陸待機や飛行ルートの制約が大きい
羽田空港は日本でも特に発着便数が多い空港です。
そのため、小型機や地方路線でも大型機と同じ航空管制の中で運航されます。
離陸前の待機時間や決められた空路を飛ぶ必要があり、必ずしも一直線で目的地へ向かえるわけではありません。
実例として、飛行距離が短い地方便でも羽田発の場合は滑走路混雑で数分〜十数分待機することがあります。
調布飛行場は小規模空港なので効率が良い
一方で調布飛行場は大規模空港と比べて発着数が少なく、小型機中心で運用されています。
混雑が少ないため離陸までの待機時間が短く、比較的効率良く出発できるケースが多くあります。
また伊豆諸島便は短距離運航を前提にしたルート設定になっていることも特徴です。
| 比較項目 | 羽田〜大島 | 調布〜大島 |
|---|---|---|
| 空港規模 | 大規模 | 小規模 |
| 発着数 | 非常に多い | 比較的少ない |
| 待機時間 | 長くなる場合あり | 短い傾向 |
| 飛行ルート制約 | 比較的大きい | 比較的少ない |
短距離ではジェット機の性能を十分発揮できない
ジェット機は本来、高高度で長距離を飛ぶほど効率が良くなります。
しかし大島のような短距離路線では、高度を上げたと思ったらすぐ降下準備になるケースもあります。
つまり高速巡航する時間が短いため、本来の性能を使い切れません。
実例として、東京〜大阪のような長距離ならジェット機の速さが大きく出ますが、数十km〜100km程度の短距離では差が小さくなります。
昔のダイヤは余裕を持って設定されることもあった
航空会社の時刻表は、必ずしも最短飛行時間で設定されているわけではありません。
遅延を防ぐため、ある程度余裕を持ったダイヤが組まれることがあります。
そのため実際の飛行時間が30分程度でも、時刻表では40分前後に設定されるケースがあります。
まとめ
調布〜大島のプロペラ機が約25分なのに、かつての羽田〜大島のジェット機が約40分だったのは、「ジェット機が遅いから」ではありません。
空港の混雑状況、飛行ルート、離陸待機時間、短距離路線特有の事情が大きく影響しています。
短距離では意外にも、プロペラ機の方が効率良く移動できるケースは珍しくありません。


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