3月中旬の札幌・小樽は、本州では春を感じ始める時期ですが、北海道ではまだ冬の名残がかなり残っています。特に卒業旅行で3月16日前後に訪れる場合、服装や靴を春仕様にしてよいのか、小樽観光にはどの程度時間を取るべきなのか迷いやすいところです。
結論からいえば、3月中旬の札幌では雪が完全に消えていると考えないほうが安全です。一方、小樽については運河周辺だけなら半日程度でも回れますが、天狗山や水族館、歴史的建築物、グルメまで楽しむなら1日使っても十分楽しめます。ここでは気象庁などの公的データをもとに、3月中旬の札幌・小樽の雪事情と2泊3日の旅行プランを詳しく解説します。
3月16日ごろの札幌には雪が残っている?
3月中旬だから雪はほとんど解けているのでは、と考えたくなりますが、札幌では事情が異なります。気象庁の1991~2020年の平年値を見ると、札幌の3月16日の最深積雪は58cmです。同日の平年気温も平均1.1℃、最高4.5℃、最低マイナス2.3℃となっています。つまり3月中旬は雪解けが進み始める時期ではあるものの、冬が終わった時期ではありません。[参照:気象庁 札幌3月の平年値]
さらに気象庁によると、札幌で日最深積雪1cm以上となる「積雪」の終日は平年で4月7日、長期間にわたり積雪が続く「長期積雪」の終日も4月2日です。雪そのものについては平年の終日が4月21日なので、3月中旬に新しく雪が降ることも特別珍しいことではありません。[参照:気象庁 札幌の雪・積雪の平年値]
ただし「積雪58cm」という数字は、観光客が歩く札幌駅前や大通公園周辺の歩道に58cmの雪が積もっているという意味ではありません。主要道路や歩道は除雪され、日中の気温上昇によって雪解けも進みます。そのため実際の街歩きでは、雪そのものよりもシャーベット状の雪、濡れた路面、夜間や朝の凍結に注意したほうがよいでしょう。
3月の札幌旅行では靴と服装がかなり重要
札幌の公式観光サイト「ようこそさっぽろ」でも、3月は雪解けによって道路がシャーベット状になるため、冬靴または防水性のある靴・ブーツが推奨されています。スニーカーで旅行できる日もありますが、普通の布製スニーカーでは雪解け水が染み込み、靴下まで濡れてしまう可能性があります。[参照:札幌観光公式サイト]
卒業旅行なら長時間歩くことも多いため、靴底に溝があり、防水性のある靴が使いやすいでしょう。特に夜は日中に解けた雪が再び凍る場合があり、見た目では普通の濡れた道路に見える場所が滑りやすくなっていることもあります。
服装についても東京などの3月を基準にせず、冬の旅行として準備するほうが無難です。コートやダウン、保温性のあるインナーに加えて、マフラーや手袋などを用意しておけば気温に合わせて調整できます。反対に地下街、電車、商業施設などは暖房が効いているため、厚着一辺倒ではなく脱ぎ着できる重ね着が便利です。
小樽観光は半日で十分?1日使っても楽しめる?
小樽について「半日で十分」という意見があるのは、主な観光スポットが比較的コンパクトなエリアに集まっているためです。JR小樽駅から小樽運河、堺町通り周辺を歩き、オルゴールやガラス製品の店を見て食事をする程度なら、確かに半日程度でも代表的な小樽観光はできます。
しかし、小樽は運河だけを見る街ではありません。歴史的建築物や美術館を巡ったり、海鮮をゆっくり味わったり、天狗山やおたる水族館まで足を延ばしたりすると、むしろ1日でも時間が足りなくなることがあります。
例えば午前中に小樽駅へ到着して三角市場周辺を見たあと、小樽運河、小樽芸術村、堺町通りを散策し、夕方から天狗山へ向かうという組み方なら、朝から夕方・夜まで自然に1日を使えます。3月は営業時間や休館日が冬季スケジュールになっている施設もあるため、旅行年の公式情報を直前に確認することが大切です。[参照:小樽観光協会公式サイト]
小樽で時間が余りそうなら行きたい周辺スポット
小樽中心部だけでは時間が余りそうな場合、候補の一つが小樽天狗山です。山頂側からは小樽市街や港、日本海を見渡せ、運河周辺とはまったく違う景色を楽しめます。特に夕方から夜に訪れると、市街地の夜景まで楽しめるため、小樽を丸1日の行程にしやすくなります。
もう一つの候補がおたる水族館です。小樽駅・運河周辺とは離れているため移動時間を考える必要がありますが、中心部だけでは物足りない場合には組み合わせやすいスポットです。ただし冬から春にかけて休館期間が設定される年があり、過去にも3月中旬まで休館していた年があります。3月16日前後は営業再開時期と重なる可能性があるため、旅行する年の営業カレンダーを必ず確認してください。
また、少し落ち着いた時間を過ごしたいなら朝里川温泉方面も選択肢になります。小樽観光協会も小樽築港や朝里川温泉などを周辺エリアとして紹介しています。卒業旅行で歩き疲れた日の温泉は相性がよく、観光スポットを次々と回る旅行とは違った北海道らしい時間を過ごせます。[参照:小樽観光協会]
札幌・小樽2泊3日のおすすめモデルコース
2泊3日なら、札幌と小樽を無理なく組み合わせることができます。特に2日目を小樽に固定する場合、初日と3日目を札幌観光に使う構成がシンプルです。
| 日程 | おすすめの過ごし方 |
|---|---|
| 1日目 | 新千歳空港→札幌→大通公園・時計台周辺→すすきの・札幌グルメ |
| 2日目 | 札幌→小樽→小樽運河→小樽芸術村・堺町通り→海鮮・スイーツ→天狗山→札幌 |
| 3日目 | 札幌市内観光→新千歳空港 |
初日は到着時間によって調整します。午後に札幌へ着く場合は、大通公園、札幌市時計台、すすきのなど中心部を回れば効率的です。夕食に味噌ラーメン、スープカレー、ジンギスカンなどを組み込むと北海道旅行らしさも出せます。
2日目は朝から小樽へ移動すると余裕があります。小樽運河だけで帰ってしまうのではなく、堺町通りで買い物やスイーツを楽しみ、小樽芸術村などを組み合わせれば午後まで十分楽しめます。天候がよければ最後に天狗山へ行くプランも魅力的です。
小樽を半日にして札幌観光を増やすプランもあり
一方、旅行メンバーが歴史的建築物や美術館などにあまり興味がなく、「運河を見て海鮮を食べ、写真を撮れれば満足」というタイプなら、小樽を朝から14~15時程度までにして札幌へ戻る方法もあります。
その場合、札幌へ戻ってから藻岩山などへ向かい、夕方から夜景を見る流れも考えられます。小樽の街歩きと札幌の夜景を同じ日に組み合わせられるため、短い卒業旅行では効率のよいプランです。
ただし3月は雪や強風によって移動に通常より時間がかかる可能性があります。予定を分刻みに詰め込むより、1~2時間程度の余裕を持たせたほうが安心です。屋外観光と屋内観光を組み合わせておくと、天候が崩れた場合にも予定を変更しやすくなります。
3月の北海道旅行で出発前に確認しておきたいこと
3月の札幌・小樽は年による差が大きいため、数か月前の段階で積雪量を正確に予想することはできません。平年値は旅行準備の目安として有用ですが、実際には暖冬で雪解けが早い年もあれば、3月後半でもまとまった雪が降る年もあります。
そのため、出発の1週間ほど前になったら札幌・小樽の天気予報だけでなく、積雪状況や最低気温も確認するとよいでしょう。特に「雪が降るか」だけでなく、最低気温が0℃を下回るかどうかを見ると、朝晩の路面凍結を想定しやすくなります。
また、小樽のロープウェイ、クルーズ、水族館など季節によって営業状況が変わる施設は、旅行直前に公式サイトで営業時間・運休日を確認することが重要です。3月は冬季営業から春季営業へ切り替わる施設があるためです。
まとめ|3月16日ごろの札幌はまだ雪を前提に、小樽は1日観光でも楽しめる
3月中旬の札幌は春へ向かう時期ですが、雪が完全になくなっている時期ではありません。気象庁の平年値では3月16日の札幌の最深積雪は58cmで、最低気温も氷点下です。そのため、卒業旅行では防水性のある滑りにくい靴と冬向けの服装を基本に考えるのがおすすめです。
小樽は運河と堺町通りだけなら半日でも観光できますが、小樽芸術村、グルメ、天狗山、おたる水族館などを組み合わせれば1日楽しめます。「小樽は半日で十分」と決めつける必要はなく、何を見たいかによって滞在時間を決めるのがポイントです。
2泊3日なら、1日目を札幌、2日目を小樽、3日目を札幌とするだけでも無理のない卒業旅行になります。3月の北海道は冬景色と雪解けの季節が重なる時期だからこそ、天候に余裕を持たせた計画にすると札幌と小樽の両方を楽しみやすくなります。


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