京都のお菓子といえば八ツ橋や生八ツ橋が全国的に有名ですが、京都の新京極には長年親しまれている「ロンドン焼」というお菓子があります。名前だけを見ると京都との関係が分かりにくいため、「ロンドン焼は京都名物なのか」と疑問に思う人もいるでしょう。
結論からいうと、ロンドン焼は京都・新京極の名物として長年親しまれているお菓子です。一方、八ツ橋は京都を代表する伝統的な銘菓として全国的に知られており、「どちらが人気か」を単純な順位で決めるのは難しいものの、京都土産としての全国的な知名度や歴史では八ツ橋のほうが圧倒的に大きな存在と考えるのが自然です。
ただし、ロンドン焼には八ツ橋とは違う魅力があります。観光客向けのお土産というだけでなく、京都の街中で昔から食べられてきた身近なおやつという性格が強く、京都を何度も訪れている人にもおすすめできる一品です。
ロンドン焼は京都・新京極の名物
ロンドン焼を販売するロンドンヤは、京都市中心部の新京極に店舗を構える菓子店です。京都市が運営する企業情報サイト「京のまち企業訪問」でも、ロンドンヤは戦後まもなく創業し、新京極に店を構えた企業として紹介されています。[参照:京都市 京のまち企業訪問]
同サイトではロンドン焼について「京都新京極名物」として紹介されており、戦後すぐから京都の人々に長く親しまれてきたお菓子であることが分かります。そのため「京都名物と呼んでよいのか」という点については、京都・新京極を代表するローカル菓子の一つと考えてよいでしょう。
八ツ橋のように数百年単位の歴史を持つ伝統菓子とは性格が異なりますが、戦後の京都の繁華街とともに歩んできたという意味では、ロンドン焼も京都らしい食文化の一つです。
ロンドン焼とはどんなお菓子?
ロンドン焼は、卵やハチミツを使った柔らかな生地の中に白こし餡を入れた、丸いカステラ饅頭のようなお菓子です。ロンドンヤの公式サイトでも「京都名物かすてら饅頭」として紹介されています。[参照:ロンドンヤ公式サイト]
京都市の企業情報によると、生地には卵とハチミツが使われ、中には北海道産手亡豆を使用した白こし餡が入っています。和菓子と洋菓子の中間のような親しみやすい味が特徴です。
新京極の店舗では自動製造機で次々とロンドン焼が作られる様子も特徴的で、買うことだけでなく製造風景を見ることまで含めて記憶に残っている人もいます。新京極を歩いた経験がある人なら、店頭のオレンジ色の看板に見覚えがあるかもしれません。
八ツ橋は京都を代表する定番土産として別格の知名度
一方の八ツ橋は、京都土産を代表する存在です。京都市公式の修学旅行向け観光情報でも、八ツ橋について「京土産として馴染み深い」と紹介され、現在では生八ツ橋も人気であることが説明されています。[参照:京都市 きょうと修学旅行ナビ]
京都には井筒八ッ橋本舗、聖護院八ッ橋総本店、本家西尾八ッ橋など複数の著名なメーカーがあります。京都府観光連盟も聖護院八ッ橋総本店について「京名物・八ツ橋」と紹介しています。[参照:京都府観光連盟]
さらに京都市の観光情報では、井筒八ッ橋本舗について文化2年(1805年)創業と紹介されています。ロンドン焼が戦後の京都で親しまれてきた名物なのに対し、八ツ橋はより長い歴史を持つ京都の伝統銘菓という違いがあります。[参照:京都市公式 京都観光Navi]
ロンドン焼は八ツ橋より人気なのか
「ロンドン焼と八ツ橋のどちらが人気か」について、両者を同一条件で比較した公的な販売数量や人気ランキングが確認できない以上、ロンドン焼のほうが人気、あるいは八ツ橋のほうが何倍人気と数字で断定することはできません。
ただし、全国的な知名度、京都土産としての定番度、歴史という観点では八ツ橋のほうが上と考えるのが妥当です。修学旅行や観光旅行のお土産として全国で知られ、複数の老舗メーカーが製造していることからも、その位置付けの違いが分かります。
一方でロンドン焼は、一つの店・一つの商品と京都の新京極という場所が強く結び付いています。そのため全国的な知名度を競うというより、「京都の人には昔からおなじみ」「新京極へ行ったら買いたくなる」というローカルな人気に魅力があるお菓子です。
八ツ橋とロンドン焼は「京都名物」のタイプが違う
両者の違いを整理すると、八ツ橋は「京都全体を代表する伝統的な銘菓」、ロンドン焼は「京都・新京極を代表する昔ながらのローカル名物」と考えると分かりやすくなります。
| 比較項目 | ロンドン焼 | 八ツ橋・生八ツ橋 |
|---|---|---|
| 京都との関係 | 京都・新京極の名物 | 京都を代表する伝統銘菓 |
| 歴史 | 戦後まもなくから | 数百年の歴史を持つ |
| 主な特徴 | 白餡入りのカステラ饅頭 | ニッキなどを使った焼き菓子・生菓子 |
| 知名度 | 京都・新京極との結び付きが強い | 全国的に非常に高い |
| おすすめの用途 | 街歩きのおやつ・京都らしい手土産 | 定番の京都土産 |
例えば初めて京都へ行く人へ「京都を代表するお菓子を一つ」と勧めるなら、八ツ橋や生八ツ橋は非常に分かりやすい選択です。反対に京都へ何度も行っている人や、定番とは少し違う京都のお菓子を探している人ならロンドン焼が面白い選択になります。
ロンドン焼は京都駅でも購入できる
ロンドン焼は新京極のイメージが強い商品ですが、ロンドンヤ公式サイトによると、2024年9月からJR京都駅の新幹線改札内「古都みやび」で常設販売が始まっています。[参照:ロンドンヤ公式サイト]
そのため、新京極まで行く時間がない場合でも、新幹線を利用する旅行者なら京都駅で購入できる可能性があります。ただし商品によって数量に限りがあり、売り切れる場合もあるため、最新の販売状況は公式情報を確認するのが確実です。
初めて食べるなら、新京極の店舗で出来上がる様子を見ながら購入するのも楽しみ方の一つです。八ツ橋とはまた違った「京都の街のおやつ」という雰囲気を味わえます。
まとめ:ロンドン焼は京都名物。ただし八ツ橋とは人気の種類が違う
ロンドン焼は京都・新京極で戦後まもなくから親しまれてきた名物菓子で、「京都名物」と呼んで問題ないでしょう。卵とハチミツを使った柔らかな生地に白こし餡を入れたカステラ饅頭で、京都の人々にも長年親しまれてきました。
ただし八ツ橋と比較すると立ち位置が違います。八ツ橋は数百年の歴史を持ち、京都を代表する銘菓として全国的に知られる定番土産です。客観的な同一条件の人気調査がないため単純な勝ち負けは付けられませんが、全国的な知名度や京都土産としての定番度なら八ツ橋に軍配が上がります。
一方、京都の繁華街に根付いたローカル感や、定番とは少し違う京都土産を楽しみたいならロンドン焼には独自の魅力があります。「京都といえば八ツ橋」だけでなく、「新京極といえばロンドン焼」と覚えておくと、京都のお菓子巡りがより面白くなるでしょう。


コメント