「讃岐うどんはコシが強い」と聞くと、香川県で食べるうどんは温かいうどんや釜揚げうどんでも、すべて強い弾力があるように思えるかもしれません。しかし実際には、同じ讃岐うどんでも冷水で締めるかどうかによって食感はかなり変わります。
特に釜揚げうどんは、茹でた麺を冷水で締めず、そのまま茹で汁とともに提供するため、冷たいうどんより表面が柔らかく、ふんわり・もちもちした食感になります。香川県公式のうどん作り解説でも、釜揚げは「表面にぬめりが残って食感が柔らかい」と説明されています。[参照]
その意味では、丸亀製麺の釜揚げうどんを食べて「思ったより柔らかい」と感じたこと自体は不思議ではありません。ただし、香川県内の釜揚げうどんが丸亀製麺とまったく同じ硬さになるわけではなく、店ごとの麺の太さ、粉、加水、茹で時間などによってかなり差があります。
讃岐うどんの「コシ」は単純な硬さではない
まず押さえておきたいのは、うどんでいう「コシ」は単に硬ければよいという意味ではないことです。噛んだときに押し返す弾力や、もちっと伸びる感覚などを含めた食感として捉えるほうが近いでしょう。
香川県は、うどんのコシにグルテンの網目構造が関係すると説明しています。小麦粉に水を加えてこねるとグルテンが形成され、それがうどん特有の弾力を生みます。[参照]
そのため「柔らかい=コシがない」とは限りません。表面は柔らかいのに噛むと中心に弾力がある、もちもちして伸びる、といった食感も讃岐うどんの魅力です。
釜揚げうどんは香川でも比較的柔らかい
釜揚げうどんは、釜で茹で上がった麺を水で洗ったり冷水で締めたりせず、茹で汁と一緒に器へ移して食べるものです。香川県観光協会も「麺を水で締めないため、ふんわりとした食感」と紹介しています。[参照]
香川県のうどん作りの公式解説でも、通常のうどんは茹でた後に流水で洗うことで表面のぬめりが取れ、コシが出るとされています。一方、釜揚げは水洗いをしないため、表面にぬめりが残り、食感が柔らかくなります。[参照]
したがって、本場香川の釜揚げうどんでも「冷たい讃岐うどんのような強烈な硬さ」を期待すると、意外に柔らかいと感じる可能性があります。
温かい「かけうどん」は釜揚げとは作り方が違う
ここで混同しやすいのが、温かいかけうどんと釜揚げうどんです。どちらも温かいですが、一般的な讃岐のかけうどんは一度冷水で締めた麺を再び温め、熱いだしをかけます。
香川県観光協会も、かけうどんについて「温めた麺を冷水で締めた後、温め直してだしをかける」と説明しています。つまり一度水で締める工程が入るため、釜揚げとは食感が異なります。[参照]
温め直すことで冷たいうどんよりは柔らかく感じやすいものの、釜揚げより輪郭のある食感が残りやすいのが一般的です。店によっては「あつあつ」「ひやあつ」など、麺とだしの温度を選べる場合もあります。
冷たい讃岐うどんが特にコシを強く感じやすい
強いコシを体験したい場合は、ざるうどん、冷たいぶっかけ、生じょうゆうどんなど、水で締めた麺を冷たい状態で食べるメニューが分かりやすいでしょう。
香川県観光協会では、生じょうゆうどんについて「讃岐うどんならではのコシが強く、モチモチした食感」が伝わるメニューとして紹介しています。また、ざるうどんも茹でた麺を冷水で締めて提供されます。[参照]
同じ店で食べ比べるなら、冷たいぶっかけやざると釜揚げを注文すると違いが非常に分かりやすいです。冷たい麺はキュッと締まった弾力、釜揚げはふっくら・もちもちした食感になりやすいでしょう。
丸亀製麺の釜揚げも「水で締めない」という点は同じ
丸亀製麺も公式サイトで、讃岐うどんには「茹でたあとに水で締めた麺」と、水で締めない「釜抜き麺」があると説明しています。釜揚げうどんは後者の食べ方です。[参照]
そのため、丸亀製麺の釜揚げうどんを「柔らかく、もちもちしている」と感じたなら、香川県で食べる釜揚げうどんも方向性としては近いと考えて構いません。
ただし「同じ柔らかさ」までは言えません。讃岐うどん店では店ごとに麺の太さ、加水率、塩分、生地を寝かせる時間、茹で時間、小麦粉などが違います。同じ香川県内でも、かなり硬めに感じる店もあれば、しなやかで柔らかめの店もあります。
釜揚げでも店によって「もちもち」「しっかり」の差がある
香川の讃岐うどんを食べ歩く面白さの一つが、店によって麺そのものの個性が違うことです。「讃岐うどん=すべて硬い太麺」という統一規格ではありません。
たとえば細めでしなやかな麺なら釜揚げにするとかなり柔らかく感じることがあります。逆に太めで弾力が強い麺なら、水で締めていない釜揚げでも噛んだときにしっかりした反発を感じます。
さらに釜揚げは茹で上がりのタイミングによっても食感が変わります。提供されてから茹で汁の中に長く置けば麺は少しずつ水分を吸うため、食べ始めと終盤でも印象が変化することがあります。
柔らかめが好きなら釜揚げ、強いコシなら冷たいメニュー
香川でうどんを食べるときは、自分が求める食感からメニューを選ぶと失敗しにくくなります。
| メニュー | 麺の状態 | 食感の傾向 |
|---|---|---|
| 釜揚げ | 茹でたまま・水締めなし | ふんわり、もちもち、比較的柔らかい |
| 釜玉 | 茹でたまま・水締めなし | もちもち、柔らかめ |
| 温かいかけ | 水締め後に再加熱 | 温かいが釜揚げより締まりを感じやすい |
| ひやあつ | 水締めした冷たい麺+熱いだし | コシを感じやすい |
| ざる・冷ぶっかけ | 冷水で締めた麺 | 最も弾力やコシを感じやすい |
柔らかくもちもちした麺が好きなら、香川でも釜揚げや釜玉がおすすめです。逆に「本場の讃岐うどんの強いコシを体験したい」という目的なら、冷たいぶっかけやざる、生じょうゆを選ぶほうが違いを感じやすいでしょう。
まとめ:香川の釜揚げも柔らかめだが、丸亀製麺と全く同じではない
香川県の讃岐うどんだからといって、温かいうどんや釜揚げまで必ず硬いわけではありません。特に釜揚げうどんは水で締めないため、本場香川でもふんわり・もちもちした柔らかめの食感になります。香川県公式の解説でも、釜揚げは通常の水締めした麺より柔らかい食感になることが説明されています。[参照]
そのため、丸亀製麺の釜揚げを食べて柔らかいと感じた場合、香川の釜揚げも「方向性としては似た食感」と考えると分かりやすいでしょう。ただし店ごとの製麺方法が違うため、柔らかさや弾力まで同一ではありません。
また、温かいかけうどんは多くの場合、一度冷水で締めた麺を温め直すため、釜揚げとは別の食感です。香川旅行で食感を比べるなら、同じ店または数軒で釜揚げと冷たいぶっかけ・ざるを食べてみると、「水で締めることで生まれる讃岐うどんのコシ」と「釜揚げのもちもち感」の違いを最も実感しやすいでしょう。


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