オーストラリアのワーキングホリデーを予定しているのに、ビザを申請してからなかなか結果が届かないと、日本での仕事をいつまで続けるべきか、航空券をいつ取るべきかなど予定を立てにくくなります。特に「渡航までのつなぎ」として始めた仕事が赤字になっている場合、ビザが出るまで何カ月でも耐えるという考え方は現実的ではありません。
2026年8月現在、オーストラリア内務省はWorking Holiday Maker(WHM)の申請が多く、Working Holiday visa(subclass 417)とWork and Holiday visa(subclass 462)の審査に通常より時間がかかっていると公式に案内しています。[参照]
したがって申請から数週間たっていることだけで、不許可になると判断する必要はありません。一方で、ビザがいつ下りるかを前提に赤字の仕事を続ける必要もありません。「ビザの審査」と「日本での生活収支」を分けて考えることが重要です。
2026年はワーホリビザの審査遅延が公式に案内されている
オーストラリア内務省は、現在WHMビザの申請件数が多いため、審査完了まで通常より長くかかる場合があると案内しています。申請は一件ずつ審査され、追加情報が必要なら申請者または指定した代理人へ連絡されます。[参照]
内務省が公開するProcessing Time Guideも、最近審査が完了した申請を基にした目安であり、「申請から○日以内に必ず発給する」という保証ではありません。個々の申請は表示された期間より長くなることがあります。
たとえば8月3日に申請し、8月末になっても結果が出ていないケースなら約4週間です。2026年8月30日時点では内務省自身がWHM申請の高水準と遅延を告知しているため、「4週間待った=異常」「不許可になった」とまでは判断できません。
まずImmiAccountでステータスとMessagesを確認する
結果を待っている間に最初に行いたいのが、申請に使用したImmiAccountの確認です。内務省によると、オンライン申請後はImmiAccountから申請状況、メッセージ、追加で必要な情報などを確認できます。[参照]
ステータスが「Received」なら申請を受領して審査対象になっている状態です。「Initial assessment」など別の表示になっていることもあります。ステータスだけでなく「Messages」も開き、健康診断、追加書類、情報確認などの依頼が来ていないか確認します。
メールだけを待つのではなく、ImmiAccountを直接確認するのがポイントです。追加資料を要求されているのに対応していなければ審査が進まない可能性があります。また、申請時の情報に間違いがあった場合や状況が変わった場合にも、ImmiAccountから必要な手続きを確認できます。
「急いでいるから早く発給してほしい」は原則難しい
仕事を辞めたい、航空券を取りたい、現地で仕事が決まりそうといった事情があると、審査を早めてもらえないかと考えたくなります。しかし内務省は、一般的な個別申請について進捗状況を回答できないと案内しています。オンライン申請ならImmiAccountで状況を確認するのが基本です。[参照]
また内務省の案内では、通常のビザ申請を単に「急いでいる」という理由で優先処理してもらえる制度があるわけではありません。申請から一定期間経過しただけで、催促すればすぐ発給されるとは考えないほうがよいでしょう。
一方、追加資料の不足や入力ミスがないかを確認することには意味があります。内務省も、必要な情報がそろっている申請は公表された処理期間より早く完了する場合があると説明しています。
ビザ待ちだからといって赤字の仕事を続ける必要はない
ワーホリのため一時的に日本で働いている場合でも、毎月の収支が赤字なら「ビザが出るまで今の仕事を続ける」という判断を一度見直したほうがよいでしょう。ビザの審査期間は自分ではコントロールできませんが、日本での支出と働き方はある程度コントロールできます。
たとえば月の手取りが15万円、寮費・食費・交通費・固定費などが18万円なら、1カ月待つごとに3万円ずつ渡航資金が減ります。3カ月続けば9万円の減少です。ワーホリ開始前に資金を減らし続ける働き方は、渡航後の生活にも影響します。
この場合は「今の派遣を続けるか、無職になるか」の二択にする必要はありません。契約条件を確認したうえで、より勤務日数が多い短期派遣、期間限定アルバイト、住居費を抑えられる仕事などへ切り替え、ビザ発給までの待機期間を黒字または収支ゼロで過ごせる状態を目指す方法があります。
渡航資金はむしろ減らさないことが重要
オーストラリアのワーホリでは、現地へ到着した翌日から必ず仕事が見つかるとは限りません。住居、食費、交通費、通信費などは仕事が決まる前から発生します。そのため日本で待機している段階で資金を使い切らないことが重要です。
オーストラリアのワーホリ制度では、ビザ区分や申請条件に応じて、初期滞在を支える十分な資金と帰国・次の目的地への旅費を求められます。内務省の案内では、該当するWHMビザで初期滞在に必要な資金の目安として約5,000豪ドルに加え、オーストラリアを離れるための運賃が示されています。[参照]
「もうすぐビザが出るはずだから」と毎月赤字を許容するより、渡航資金を守れる働き方へ変更するほうが、ワーホリという本来の目的には合っています。
ビザが出る前に航空券を確定させない
待ち時間が長くなると、先に出発日を決めて航空券を買いたくなります。しかしオーストラリア内務省は現在、ビザが発給されたという書面での通知を受けるまで、オーストラリアへの渡航を手配しないよう明確に案内しています。[参照]
「来週には出るだろう」と予想して変更不可の航空券や宿泊施設を予約すると、審査が長引いた場合にキャンセル料が発生する可能性があります。仕事の退職日についても、可能なら発給時期を断定したうえで決めないほうが安全です。
待機期間中は、航空券を買う代わりに価格帯を調べる、最初に滞在する都市を決める、英文履歴書を準備する、現地の求人や宿泊費を調べるなど、発給後すぐ動ける準備を進めておくと時間を有効に使えます。
今の仕事を辞める前に「あと何カ月耐えられるか」を計算する
判断を感情だけに任せないためには、現在の現金・預金から「渡航用として絶対に残したい金額」を引き、残った金額を毎月の赤字額で割ってみます。
たとえば貯金80万円のうち60万円は渡航資金として残したく、現在の生活が月4万円赤字なら、実質的な余裕は20万円÷4万円=5カ月です。しかし5カ月すべてを使い切ってから仕事を変える必要はありません。早い段階で月2万円黒字の仕事へ変えられれば、待機期間が延びても渡航資金を守れます。
特に「二勤務二休み」という勤務体系そのものより、手取り収入-寮費-食費-交通費-社会保険・税-その他固定費で実際にいくら残っているかを見ることが重要です。時給が高く見える派遣でも、稼働日数や寮費によって月間収支がマイナスなら、短期待機の仕事として相性が悪い場合があります。
まとめ:ビザ審査と日本の仕事は切り離して考える
2026年8月現在、オーストラリア内務省はWorking Holiday visa(subclass 417)とWork and Holiday visa(subclass 462)について、申請件数が多く通常より審査に時間がかかっていると公式に案内しています。そのため8月3日の申請が8月末時点で未決定でも、それだけで異常や不許可と判断することはできません。[参照]
まずImmiAccountへログインし、申請ステータスとMessagesを確認します。追加資料の依頼がなければ、審査結果を待ちながら日本での生活設計を別に考えます。
現在の仕事が毎月赤字なら、「ビザが出るまで耐える」こと自体を目標にする必要はありません。契約上問題なく退職・変更できる時期を確認し、短期でも収支が改善する仕事へ移ることは合理的な選択肢です。ワーホリ前に最も避けたいのは、発給日が分からないビザを待つために渡航資金を毎月減らし続けることです。
そして発給通知が届くまでは、内務省の案内どおり渡航を確定させず、英文履歴書、現地の住居、求人、初期費用などの準備を進めておきます。「いつビザが出るか」はコントロールできなくても、「出たときに十分な資金を残してすぐ動ける状態」は自分で作ることができます。


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