動物園や水族館が閉園・閉館する際、「動物はすべて他施設に引き取られるのか」「殺処分はあるのか」「魚類や食用として利用されるのか」といった疑問が生まれることがあります。実際の運用は単純ではなく、法律・動物福祉・種別ごとの飼育環境によって大きく異なります。
この記事では、動物の移送・引き取りの実態と、閉園時に起こるプロセスについて整理して解説します。
動物園・水族館の閉園時の基本方針
動物園や水族館が閉園する場合、まず優先されるのは「可能な限り他施設への移送・引き取り」です。
特に哺乳類や鳥類などは、動物園協会・水族館ネットワークを通じて新しい受け入れ先を探すのが一般的です。
ただし、すべての個体が必ず移送されるわけではなく、種や年齢、健康状態によって対応は変わります。
全個体が必ず移送されるわけではない理由
引き取り先には飼育スペースや設備の制約があるため、すべての動物を受け入れることは現実的に困難です。
特に大型動物や高齢個体、特殊な環境を必要とする動物は受け入れ先が見つかりにくい場合があります。
そのため、個体ごとに最適な対応が検討されるのが実情です。
水族館の魚類や海洋生物の扱い
魚類や無脊椎動物などは、哺乳類とは異なり移送が比較的難しい場合もあります。
水槽環境の違いによりストレスや生存率に影響が出るため、慎重な判断が必要になります。
また、展示魚の一部は他施設への移送、研究機関への提供など用途が分かれます。
食用転用や餌利用についての考え方
動物園・水族館の動物を食用や餌として転用することは、基本的には一般的な運用ではありません。
衛生管理・倫理面・法規制の観点からも、飼育個体を食用に回すケースは極めて限定的です。
また、馬肉やウサギ肉などの一般的な食肉流通とは管理体系が異なります。
イルカなど海洋哺乳類のケース
イルカなどの海洋哺乳類は特に飼育環境の特殊性が高く、移送先が限られる傾向があります。
そのため引き取り調整に時間がかかる場合もあり、個体の健康状態によっては別の対応が取られることもあります。
犬吠埼マリンパークの事例のように、移送調整中に寿命を迎えるケースも現実として存在します。
まとめ
動物園・水族館の閉園時には、可能な限り他施設への移送が優先されますが、すべての個体が必ず引き取られるわけではありません。
種別・年齢・健康状態・受け入れ先の有無など複数の要因で対応が分かれます。
食用転用や餌利用は一般的な運用ではなく、基本的には動物福祉と管理基準に基づいて個別に対応されます。


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