阪神甲子園球場は、阪神タイガースの本拠地であると同時に、春夏の高校野球が開催される「野球の聖地」として知られています。しかし甲子園のおもしろさは野球の試合だけではありません。1924年の開場から100年以上にわたって使われてきた建築物であり、球場そのものに見どころが詰まっています。
NHK「ブラタモリ」で甲子園が取り上げられたことをきっかけに球場へ興味を持った人なら、グラウンドの土、ツタ、アルプススタンド、銀傘、スコアボード、そして高校野球とプロ野球が同じ場所に積み重ねてきた歴史に注目すると、甲子園の魅力がより分かりやすくなります。
また、タモリさんについて語る際は、過去の野球への思いと現在のプロ野球への関心を外部から断定してしまわないことも大切です。番組での発言は、その場のテーマや文脈を踏まえて受け取るのが適切でしょう。
甲子園球場でまず魅力的なのは「100年以上現役」という歴史
阪神甲子園球場は1924年8月1日に「甲子園大運動場」として開場しました。公式サイトでは、日本最古の本格的な野球場と紹介されています。[参照:阪神甲子園球場]
興味深いのは、古い球場をそのまま保存しているのではなく、時代に合わせて改修しながら現役で使い続けている点です。2007年から2010年には大規模なリニューアルが行われ、現在も新たな改修が進められています。
つまり甲子園は「昔の建物を見学する場所」ではありません。100年前から続く場所で、現在も高校球児やプロ野球選手がプレーし、何万人もの観客が試合を見るという、歴史と現在が同居したスタジアムなのです。
甲子園らしさを象徴する「土」と天然芝
甲子園と聞いて多くの人が思い浮かべるものの一つが、黒っぽい内野の土と鮮やかな外野の天然芝です。高校野球で敗れた選手が甲子園の土を持ち帰る光景も広く知られています。
球場公式サイトによると、建設当初は白っぽい土ではボールが見えにくかったため、各地の土を取り寄せて試行錯誤が行われました。現在も黒土と砂のブレンドは、天候などを考慮しながらグラウンドキーパーの経験と技術によって調整されています。[参照:甲子園秘話]
野球を詳しく知らなくても、スタンドへ入った瞬間に見える「黒い内野+緑の天然芝+巨大なスタンド」という景色には甲子園独特の美しさがあります。球場そのものが好きな人にとって、大きな魅力の一つでしょう。
ツタに覆われた外壁も甲子園ならでは
もう一つ外せないのが、甲子園球場の外壁を覆うツタです。実はツタは開場当初からあったわけではなく、1924年12月に植えられました。
公式の歴史紹介によれば、コンクリートだけの外壁が殺風景だったため、繁殖しやすいツタを利用した緑化が採用されたのが始まりです。つまり現在では球場の象徴となっているツタも、もともとは景観をよくするための工夫でした。
大規模改修に伴って一度撤去された時期もありましたが、2009年に再植樹されています。試合を観戦するときだけでなく、球場外周を歩いて歴史ある外観を見ることも甲子園の楽しみ方です。
「アルプススタンド」という名前にも歴史がある
高校野球中継では当たり前のように使われる「アルプススタンド」という呼び名も、甲子園ならではです。現在の1塁・3塁アルプススタンドは1929年に建設されました。
球場公式サイトによると、その名称の由来には漫画家・岡本一平が関係しています。大きく高くなったスタンドを描いたイラストとともに「アルプススタンド」と表現されたことから、この呼び名が定着しました。
現在では高校野球で学校の応援団や吹奏楽部などが入る場所としてもおなじみです。「アルプス」という言葉が単なる席種ではなく、約100年前から続く甲子園文化の一部だと知ると、テレビ中継を見る楽しみも増えます。
銀傘とスコアボードも甲子園を象徴する存在
バックネット裏から内野席を覆う巨大な屋根は「銀傘(ぎんさん)」と呼ばれています。開場時には鉄製の屋根が設置され、その後アルプススタンドまで拡張されましたが、1943年に戦時中の金属供出によって取り外されました。
戦後の1951年に屋根が復活し、以降改良が重ねられています。現在はアルプススタンドまで銀傘を拡張する「大銀傘プロジェクト」が進められており、2028年の完成が予定されています。[参照:大銀傘プロジェクト]
センター後方のスコアボードも甲子園の象徴です。1934年に現在と同じセンター後方へ設置され、その後電光化・LED化・大型化されてきました。設備は現代化しても、甲子園らしい景観を残しているところにこの球場のおもしろさがあります。
高校野球とプロ野球で球場の雰囲気が大きく変わる
甲子園球場の魅力を語るうえで特徴的なのが、一つの球場に異なる野球文化が共存していることです。春の選抜高校野球、夏の全国高校野球選手権、そして阪神タイガースの公式戦では、同じスタンドでも雰囲気がかなり変わります。
高校野球では学校ごとの応援、アルプススタンドの吹奏楽、試合終了後の校歌などが独特の風景を作ります。一方、阪神戦では黄色を基調としたスタンドやファンの応援が甲子園を包みます。
特定の球団を応援していなくても、「球場という空間」自体を楽しめるのが甲子園の強みです。野球ファンだけでなく、建築、鉄道、都市史、スポーツ文化に興味がある人にも見どころがあります。
タモリさんと西鉄ライオンズの話はどう捉える?
タモリさんは福岡県出身で、昭和の福岡を本拠地としていた西鉄ライオンズについて語ることがあります。西鉄ライオンズは1950年代後半に日本シリーズ3連覇を達成するなど、当時のプロ野球を代表する球団でした。
ただし、そこから「現在のプロ野球には興味がない」とまで一般化する場合は注意が必要です。番組内で現在の選手や球団について詳しく語らなかったとしても、それだけで本人の現在の野球への関心度を断定することはできません。
むしろ「ブラタモリ」のような番組で甲子園を見る場合、勝敗や選手よりも、土地の成り立ち、建築、歴史、球場がどのように発展したかという視点に注目すると番組の面白さを理解しやすくなります。
まとめ:甲子園の魅力は野球だけでなく「100年の積み重ね」
阪神甲子園球場の魅力を一つだけ選ぶのは難しいですが、最大の魅力は、土・天然芝・ツタ・アルプススタンド・銀傘・スコアボードといった昔からの象徴を残しながら、100年以上にわたって現役の球場として使われ続けていることでしょう。
個別に挙げるなら、グラウンドの景色が好きな人、ツタの外壁が好きな人、アルプススタンドの高校野球らしい雰囲気が好きな人、阪神戦の応援が好きな人など、それぞれに違う「甲子園の好きなところ」があります。
また、現在進められている大銀傘プロジェクトによって球場はさらに変化していきます。それでも過去の姿を単純に捨てるのではなく、歴史と伝統を受け継ぎながら改修するという考え方が甲子園らしいところです。
ブラタモリをきっかけに興味を持ったなら、次に甲子園を訪れる際は試合だけでなく、ツタの外壁、銀傘、アルプススタンド、スコアボード、そして独特の土と天然芝にも目を向けてみると、100年以上続く阪神甲子園球場の魅力をより深く楽しめます。


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