長野駅で踏切の警報音が聞こえるのはなぜ?周辺に踏切が見えなくても音がする理由を解説

鉄道、列車、駅

長野駅のホームや駅構内にいると、周辺に道路の踏切が見当たらないのに「カンカンカン」という踏切警報機のような音が聞こえることがあります。駅前は大規模に整備されているため、「いったいどこの踏切が鳴っているのだろう」と不思議に感じる人もいるでしょう。

長野駅は新幹線だけの駅ではなく、JR在来線、しなの鉄道など多数の列車が発着する大きな鉄道拠点です。さらに駅の北側には車両基地へ続く線路もあり、駅ホームから見える範囲よりはるかに広い鉄道施設があります。

そのため、長野駅で踏切の警報音が聞こえても、「駅のすぐ横に一般道路の踏切がある」とは限りません。駅から少し離れた線路沿いの踏切から音が届いている可能性があります。音が聞こえた位置や列車の動きによっても音源は変わり得るため、特定の1か所から必ず鳴っていると断定せずに考えることが大切です。

長野駅は在来線の線路が集まる大きな駅

JR東日本の長野駅構内案内を見ると、11~14番線の北陸新幹線だけでなく、在来線側には飯山線、中央本線・篠ノ井線、信越本線、しなの鉄道北しなの線などの列車が発着しています。[JR東日本・長野駅構内図参照]

つまり、旅行者が駅ビルや新幹線ホームから見ている範囲だけが長野駅の鉄道施設ではありません。在来線側には複数の線路があり、営業列車だけでなく回送列車なども動きます。

駅周辺の道路が立体交差化されていて踏切が見当たらなくても、線路をさらに先へたどれば踏切が存在する区間があります。その音が条件によって駅まで届くことがあります。

長野駅の北側には車両基地へ続く線路がある

長野駅の特徴を理解するうえで重要なのが、駅の北側にある鉄道施設です。長野地区では営業列車の発着だけでなく、車両基地への入出区や車両の移動も行われています。

JR東日本グループのJR長野鉄道サービスも、長野地区で駅ホームや車両センター内の車両を移動する「構内運転」、ポイントを操作する構内信号、車両の誘導・入換などの業務を行っていることを公式サイトで説明しています。[JR長野鉄道サービス・構内運転業務参照]

したがって、長野駅では時刻表に載っている旅客列車だけが動いているわけではありません。ホームへ入る列車、駅から車両基地へ向かう回送列車など、さまざまな車両移動があります。

実際に長野駅~車両センター方面には踏切がある

「長野駅前を見渡しても踏切がない」という感覚自体は不自然ではありません。しかし、駅から線路沿いに離れた場所まで含めれば踏切は存在します。

長野駅から長野総合車両センター方面へ向かう車両について記録した鉄道関係の現地記録でも、列車が長野駅方向から車両センターへ向かう際に踏切警報機が鳴ったことが記録されています。[長野駅~長野総合車両センター方面の記録参照]

このため、駅周辺に踏切が見えないことと、長野駅から聞こえる範囲に踏切が存在しないことは同じではありません。特にホームの端や屋外では、離れた場所の警報音が意外にはっきり聞こえる場合があります。

踏切の音は思ったより遠くまで届く

踏切警報機は歩行者や自動車へ列車接近を知らせる安全設備なので、周囲で認識できる音量が必要です。そのため、建物が少ない方向や線路に沿った方向では、離れた場所からでも音が聞こえることがあります。

駅ホームも基本的には屋外または半屋外の空間です。線路方向には大きな壁が連続していない場所もあり、音が線路に沿って伝わってくることがあります。

例えばホーム上では近くから聞こえるように感じても、実際の音源は数百メートル先ということがあります。駅周辺を徒歩で確認して踏切を発見できなかったからといって、警報音そのものが駅構内で鳴っているとは限りません。

回送列車が動いたときにも踏切は鳴る

もう一つ覚えておきたいのが、踏切が作動するのは乗客を乗せた営業列車だけではないということです。駅から車両基地へ向かう回送列車などが踏切を通過する場合にも、当然ながら安全確保のため踏切は作動します。

そのため時刻表を見ても該当する列車が見当たらず、「列車が来ていないのになぜ踏切が鳴ったのだろう」と感じることがあります。実際には営業運転を終えた列車が車両基地へ移動している可能性などがあります。

特急列車などについても、長野駅到着後にそのままずっとホームへ留置されるとは限りません。車両運用に応じて駅と車両基地の間を移動します。

駅構内の安全設備の音と似て聞こえる場合もある

鉄道施設には踏切以外にもさまざまな警報・注意喚起用の音があります。駅構内では列車接近を知らせる放送や音、作業時の安全確認に使用される設備などもあります。

そのため、聞こえた音だけから「間違いなく道路踏切の警報機」と断定することにも注意が必要です。長野駅の在来線ホームでは接近予告、接近放送、発車時の音など複数の音響設備が使用されています。

音が列車の入線時だけ鳴るのか、駅を発車してしばらくしてから聞こえるのか、一定時間連続して聞こえるのかを観察すると、駅構内の設備なのか離れた踏切なのかを推測しやすくなります。

長野電鉄の音と混同する可能性は低いが駅には別の鉄道もある

長野駅にはJR・しなの鉄道のほか、長野電鉄も乗り入れています。ただし長野電鉄の長野駅は地上ではなく、JR長野駅善光寺口側の地下にあります。長野電鉄公式サイトでも長野駅が地下駅であることが案内されています。[長野電鉄・長野駅参照]

したがって、JRの地上ホームなどで聞こえる踏切風の音について、単純に「長野電鉄の駅前踏切が鳴っている」と考えるのは適切ではありません。

長野駅周辺では複数の鉄道施設が立体的に配置されているため、地上を歩いただけでは線路や鉄道設備の全体像を把握しにくいことも、音源を不思議に感じる理由の一つです。

長野駅の周囲に踏切が少ないのは立体交差が多いから

大規模な駅のすぐ近くでは、人や車の交通量が非常に多いため、道路と線路を同じ高さで交差させる踏切より、道路を線路の上または下へ通す立体交差が利用されることがあります。

長野駅周辺も駅前広場や大きな道路、駅ビルなどが整備されており、駅の利用者が普段歩く範囲では「線路がたくさんあるのに踏切を見ない」という状況になります。

しかし駅から離れるにつれて道路環境は変化します。すべての線路と道路が立体交差になっているわけではないため、駅から少し離れた場所には踏切が残っています。

音源を確認したいならホームから探すより地図で線路をたどる

踏切音の場所が気になる場合、駅前を歩き回って探すより、地図上で在来線を長野駅から北側・南側へたどる方法が分かりやすいでしょう。道路と線路が同じ高さで交差している場所を確認すると、候補となる踏切を見つけられます。

そのうえで、警報音が聞こえたホームの位置、音が聞こえてきた方向、同時刻に走っていた列車などを照合すれば、どの踏切だったのかをある程度絞り込めます。

ただし鉄道用地へ入ったり、線路沿いの危険な場所で音源を探したりするのは避けましょう。踏切を確認するときも、公道など一般に通行できる場所から確認することが基本です。

まとめ|長野駅から見えなくても線路の先には踏切がある

長野駅周辺を見渡して踏切が見つからなくても、踏切警報音のような音が聞こえることは不思議ではありません。長野駅には北陸新幹線だけでなく、信越本線、篠ノ井線、飯山線、しなの鉄道などの在来線が集まり、駅の外側にはさらに線路が続いています。

特に長野駅から車両基地方面では回送を含めた車両の移動があり、その先には踏切も存在します。駅から見える範囲に踏切がないからといって、聞こえる範囲にも踏切がないわけではありません。

ただし、駅構内には列車接近などを知らせる各種の音響設備もあるため、聞いた音が必ず特定の道路踏切から届いたものとは断定できません。「長野駅ではなぜ踏切のような音がするのか」という疑問は、駅構内だけでなく、駅から続く在来線や車両基地まで含めて見ると理解しやすくなります。

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